あべのハルカス美術館では、日本美術や西洋美術、現代アートなど多彩な展覧会を開催しています。2024年度は4月より「徳川美術館展 尾張徳川家の至宝」、7月より「あべのハルカス美術館開館10周年記念 広重 ー摺の極ー」、10月より「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵 」を開催予定です。(既報のとおり。詳細は別紙参照)上記3本の展覧会に続き、新たに下記展覧会の開催が決定しましたのでお知らせいたします。今後もより魅力的な都市型美術館として多くのお客様にお越しいただけるよう運営してまいります。「生誕140年 YUMEJI展 大正浪漫と新しい世界」会 期 :2025年1月18日(土)~3月16日(日)共 催 :産経新聞社、関西テレビ放送開 催 趣 旨 :大正ロマンの象徴であり、「夢二式美人」で一世を風靡した竹久夢二(1884-1934)は、明治から昭和前期にいたる日本近代芸術・文化の円熟した魅力をもっとも醸し出した芸術家でした。絵画だけでなく雑誌や楽譜、本の装丁、日用品のデザインなど多岐にわたるジャンルで活躍した夢二の作品は、今もなお私たちを惹きつけてやみません。本展は、夢二の生誕140年を記念し、初公開作品を含む約180点の作品や資料から夢二の画業と魅力を改めてひもときます。「空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン」会 期 :2025年4月5日(土)~6月22日(日)共 催 :産経新聞社、関西テレビ放送開 催 趣 旨 :ジャン=ミッシェル・フォロン(Jean-Michel Folon 1934-2005)は、ベルギーが生んだユニークなアーティストです。詩的でユーモアに富み、やわらかな色彩と軽やかなタッチで表現されたフォロンの作品は、見る人を空想の旅へと連れ出してくれるとともに、この世界で起きているさまざまなことがらへの気づきをもたらす、豊かなメッセージ性をもそなえています。フォロンの没後20年、そして彼が生前に設立したフォロン財団の25周年を記念する本展は、絵画、彫刻、ポスターなどの多彩な作品約230点によって、そのあたたかく深遠な魅力をご紹介します。※上記1~6の画像データは貸出が可能です。ご希望の方はお問合せください。また、事前に原稿の確認が必要になります。(画像の使用は、本展覧会をご紹介いただく媒体に限ります。ご使用後は破棄をお願いします。)※開催1ヶ月前を目処に詳細なプレスリリースを皆様のもとへお送りします。別紙: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年03月12日フィンセント・ファン・ゴッホの世界を五感で感じられる没入型展覧会「ゴッホ・アライブ」が九州初上陸。2024年6月15日(土)から9月13日(金)まで、福岡三越にて開催される。ゴッホの世界観を五感で感じる没入型展覧会「ゴッホ・アライブ」は、真っ暗で広い展示室に設置された壁や柱、床などに、ファン・ゴッホの様々な作品を映し出す新感覚の展覧会。一面をファン・ゴッホ作品に囲まれた圧巻の展示空間で、まるで自分が作品世界に溶け込んでいくかのような没入感を体験することができる。世界を巡回する本展は、日本で名古屋、神戸、東京に続く開催で、九州初上陸となる。3,000点以上のゴッホ作品&クラシック音楽に包み込まれる会場では、ファン・ゴッホ」が手掛けた3,000点以上の作品をプロジェクターによる投影で展示。体を包み込むような迫力のクラシック音楽も流れ、来場者の五感を刺激しながらゴッホの世界へと誘っていく。鑑賞順路を設けていないため、新たな角度から作品の隅々に触れることができるのも魅力だ。ゴッホの芸術、生涯、時代背景を新しい形で感じられる展覧会となっている。展覧会概要「ゴッホ・アライブ」福岡展会期:2024年6月15日(土)~9月13日(金)会場:福岡三越 9階「三越ギャラリー」住所:福岡市中央区天神2-1-1 福岡三越9階※チケット情報などの詳細については追って告知。【問い合わせ先】ゴッホ・アライブ福岡展事務局(キョードー西日本内)TEL:092-718-4649(平日・土曜 11:00~15:00)
2024年03月08日11人組グローバルボーイズグループ・JO1が2月29日、東京・六本木ヒルズ森タワー52階の東京シティビューで開催される大型展覧会『JO1 Exhibition“JO1 in Wonderland!”』(3月1日~5月6日)のプレス内覧会で見どころをアピールした。展示エリアは(1)イントロダクション(2)RIDE1 -Welcome to INFINITY(3)ROAD -KIZUNA FOREST(4)LIVE-Go to the TOP!(5)RIDE2 -Wonderland to REAL(6)未完成エリア(7)JO1 MART in Wonderland!に分かれている。イントロダクションエリアには、メンバー手作りの招待状が展示され、展覧会へと導かれる。金城碧海は「もともとJO1のファンクラブでSNS用に作ったものなんですけど、メンバーが凝りに凝りすぎていい招待状ができたので、スタッフさんに『会場に置いたほうがいいんじゃないか』とお話をしていて。『やっぱりSNS用なので』って言われたんですけど、気づいたら会場のゲートの真ん前にあった。僕が言ったことによってできたと言っても過言ではない」とアピール。河野純喜はすかさず「過言やで」とツッコミを入れて笑いを誘った。六本木ヒルズ森タワー52階の東京シティビューで行われる展覧会の裏話を聞かれると、鶴房汐恩は「本当に一番苦労した話。来るまでに結構エレベーターで上行くじゃないですか。耳詰まります!」と、まさかの視点。「耳抜きだけはしてください。水泳やっていたので教えるので、こちらの電話番号まで」と呼びかけて笑わせつつ「景色もすごいですよね。全部見て回って、最後、某テーマパークのアトラクションを出た後みたいな感じのお土産エリアがあるので、そこでたんまりお金を開放していただいて」と猛アピール。清々しいまでの宣伝に金城は「彼は気持ちのいいヤツなんです」と笑っていた。■7つのエリアに分かれた『JO1 Exhibition“JO1 in Wonderland!”』メンバー全員の直筆招待状に導かれ、トンネルを抜けると、トランプになったメンバーたちが出迎え、QRコードにスマートフォンをかざすとメンバーの音声も聴くことができる。大きな本の先に迷い込むと、これまでのヒストリーが衣装とともに展示。森を抜けると、ここでしか見られないライブ映像をまるで最前列で見ているかのような体験ができる。その奥のおしゃれなカフェではメンバーと一緒に不思議な写真を撮影できるフォトスポットが。未完成エリアはメンバーへの思いを伝えられるメッセージゾーン。トランプフレームのメンバーと一緒に撮れるフォトスポットも設置されている。そして、CDを売らないCDショップ「JO1 MART」が展覧会に復活。なんでもない日もおとぎの国の世界へと変えてしまうアイテム「Change into wonderland items」(=CDアイテム)をここだけで入手でき、テーマソング「HAPPY UNBIRTHDAY」を聴くことができる。
2024年02月29日11人組グローバルボーイズグループ・JO1が2月29日、東京・六本木ヒルズ森タワー52階の東京シティビューで3月1日から開催される大型展覧会『JO1 Exhibition “JO1 in Wonderland!”』のプレス内覧会で取材会を行った。展覧会のテーマソング「HAPPY UNBIRTHDAY」の作詞作曲はメンバーの川西拓実が担当し、会場でいち早く聴くことができる。川西は「『HAPPY UNBIRTHDAY』は『何でもない日、おめでとう』という、何気ない日常を祝って楽しく行こうぜみたいな言葉なんですけど、今回『Wonderland』っていうテーマがあって、合うワードだったり、JO1の歴史を思い出せるような歌詞を入れてみたり、一番はメンバーもそうですし、来てくださる皆さんが楽しんで“来てよかったな”と思ってもらえるような楽曲にしたかった」と楽曲に込めた想いを明かした。河野純喜は「最高の曲だなって思いました」と絶賛しつつ、「ちょっと言っていいですか?」と切り出す。「実はもともと、題名は『HAPPY UNBIRTHDAY』じゃなかったんですよ。歌詞はあって、『HAPPY UNBIRTHDAY』ってすごくいい言葉だなっていうのを俺が拓実に言ったんです。で、後日、『HAPPY UNBIRTHDAY』にタイトルが変わっていたんです。てことは?これは俺が考えたってことでいい?」と投げかけた。川西は「純喜くんが言ってくれたのはもちろん覚えていますし本当にうれしかったんですけど、それとは関係ないですね」とバッサリ否定して笑わせた。レコーディング秘話も明かされた。大平祥生は隣の川西の肩に手を置きながら「僕たちがレコーディングするときに作曲家さん(川西)も一緒にいてくれたんですけど、いろいろ教えてくれたり、一緒に楽しんでレコーディングできました。やりやすかったです。先生のおかげです」と称賛。川尻蓮は「もう厳しくてぇ…」と泣き真似をして笑いを誘いつつ、「メンバー同士だからっていうのもあるんですけど、どういう感じにしようかなみたいな感じで探りながらやってたら、拓実が『蓮くん、あのときのあの感じですよ』って言ってくれたりとか、メンバーに合わせて言ってくれてるのを見て、やっぱメンバーだなってところもありながら、ちゃんと自分のこうやりたいってことを出してて、作曲家やなって思いました」と振り返り、「かっこいい曲ができて、非常にうれしいなって思いますね」と喜んだ。メンバーのレコーディングに立ち会った川西は「最近はメンバーのレコーディング姿を見ることって少なくなったんですけど、今回メンバーと一緒にやって、“いや、マジでうまいな!”って本当に心から思いました。本当に毎回びっくりしました」と絶賛していた。同曲のパフォーマンスは、展覧会のライブエリアで鑑賞できる。実際に鑑賞した豆原一成は「めちゃめちゃ最高でしたね。映画ではないんですけど、一つの作品を見てるみたいで臨場感もあって、本当にその場に僕たちがいるみたいな感覚がしたのですごく楽しかったですね」と興奮気味。白岩瑠姫は「歓声がすごく聞こえてきて。あとから聞いたら、実際に僕たちのライブでのJAM(JO1ファン)の皆さんの歓声を使ったみたいで。今回のパフォーマンスビデオもJAMの皆さんと一緒に作り上げた“共作”なので、楽しく見てもらえればなと思ってます」とアピール。佐藤景瑚は「これはライブで絶対やりたいですね。盛り上がると思いました」と今後の展開にも期待していた。『JO1 Exhibitio“JO1 in Wonderland!”』の展示エリアは(1)イントロダクション(2)RIDE1 -Welcome to INFINITY(3)ROAD -KIZUNA FOREST(4)LIVE-Go to the TOP!(5)RIDE2 -Wonderland to REAL(6)未完成エリア(7)JO1 MART in Wonderland!に分かれている。■7つに分かれた展示エリアここでしか見られない映像もメンバー全員の直筆招待状に導かれ、トンネルを抜けると、トランプになったメンバーたちが出迎え、QRコードにスマートフォンをかざすとメンバーの音声も聴くことができる。大きな本の先に迷い込むと、これまでのヒストリーと衣装を展示。森を抜けると、ここでしか見られないライブ映像をまるで最前列で見ているかのような体験ができる。その奥のおしゃれなカフェではメンバーと一緒に不思議な写真を撮影できるフォトスポットが。未完成エリアはメンバーへの想いを伝えられるメッセージゾーンで、トランプフレームのメンバーと一緒に撮れるフォトスポットも設置されている。そして、CDを売らないCDショップ「JO1 MART」が展覧会に復活。なんでもない日もおとぎの国の世界へと変えてしまうアイテム「Change into wonderland items」(=CDアイテム)をここだけで入手でき、テーマソング「HAPPY UNBIRTHDAY」を聴くことができる。
2024年02月29日今年5周年を迎えるアイドルグループ・日向坂46が、グループ初となる展覧会『WE R!』を3月1日~5月19日の期間、東京・六本木ミュージアムにて開催する。このほど行われたプレス内覧会で全貌が明らかとなった。展覧会のコンセプトは、「メンバーとともに彼女たちの歴史を歩く」。展覧会のクリエイティブディレクターである本信光理氏は、日向坂46を「山あり谷あり、どっちかというと、谷あり山ありなグループ」と形容する。「欅坂46の長濱ねるさんという存在がいて、意図せずスタートしたグループともいえる。数奇な運命をたどりながら、東京ドーム公演を成功させるに至った、不思議なアイドルグループです。そんな彼女たちの物語自体が、主役になるような展示ができないかなと思い、そのヒストリーを体験できるような展覧会になっています」と説明した。前身グループ「けやき坂46(ひらがなけやき)」から始まった彼女たち。『第1章 突然の旅人』では長濱ねるをはじめ、1期生たちが初期に着ていたビブスが展示。そこから詳細すぎるほどの年表がスタートし、『第6章 日向坂46』で11thシングルに四期生の正源司陽子がセンターに選ばれるまでの歴史が、メンバーのコメントとともにつづられている。ミュージックビデオ(MV)やCDジャケットのクリエイティブの制作過程に関する資料や、ライブでの小道具、冠番組『日向坂で会いましょう』で使用された品々など、日向坂46の活動における思い出の品が惜しみなく展示。また、約120体のメンバーの等身大パネルが、展示空間内で歴史の物語を誘っていく。歩き、走り、浮かび、時には悩む。まるでメンバーと一緒に歩いているかのような演出が見どころとなっている。【展示内容一覧】第1章 突然の旅人2015年11月~2017年9月前身グループ「けやき坂46」として歩みはじめた時期。グループは、思わぬきっかけで立ち上がった。その時期を、当時、練習時に身に着けていたビブスの展示などとともに振り返っていく。第2章 向かい風の挑戦者2017年9月~2019年2月ある転機を経て再び未来へ走り出すメンバーたち。2018年1月より行われた想定外の武道館スリーデイズ公演。グループがいよいよ走り始める時期。当時のレアな資料も展示。第3章 上昇気流の少女たち2019年2月~2020年2月「けやき坂46」から「日向坂46」へと改名。「キュン」でデビューし、その快進撃が始まる。レコード大賞優秀作品賞の盾、当時の直筆の思い出の品々などを展示。さらにはデビュー時のCDジャケットやMVなどクリエイティブの資料も展示する。第4章 頂きのヒル・クライマー2020年3月~2022年3月コロナ禍で思うようにライブ活動などが出来ない中、配信に活路を見出す。やがて有観客ライブを出来る時期へ。延期の末、実現させた東京ドーム公演。その際のさまざまな資料を初公開。第5章 未来を見つけに行く人2022年4月~2023年10月東京ドーム公演のあと、グループとしての活動は順調だが、個人活動も増えた。新しい世代の四期生も加入。彼女たちは、再び大きな目標を探し始める。そんな時期にテレビ番組『日向坂で会いましょう』のコーナー「ヒット祈願」で作られた思い出の品々などを展示。第6章 日向坂462023年11月~2024年4月四期生が参加した『新参者 LIVE at THEATER MILANO-Za』、全国ツアー『Happy Train Tour 2023』など、記憶にも新しいライブにまつわる品々を展示。現在進行系のこの章、果たして彼女たちは目指すものとは?
2024年02月28日アイドルグループ・日向坂46が、3月1日から東京・六本木ミュージアムでグループ初となる展覧会「WE R!」を開催する。開幕を前に、佐々木久美、小坂菜緒、上村ひなの、正源司陽子が会場を訪れ、年表や思い出の品々とともに活動を振り返った。観覧後には、今回の展覧会のキーとなるフラッグに、今感じることや今後の目標をつづり、自身で展示、展覧会開催に向けてのコメントを寄せた。展覧会のコンセプトは、「メンバーとともに彼女たちの歴史を歩く」。ミュージックビデオ(MV)やCDジャケットのクリエイティブの制作過程に関する資料や、日向坂46の活動における思い出の品を惜しみなく展示する。また、約120体のメンバーの等身大パネルが、展示空間内で歴史の物語を誘っていく。歩き、走り、浮かび、時には悩む。まるでメンバーと一緒に歩いているかのような演出が見どころとなっている。また、前身グループ「けやき坂46(ひらがなけやき)」から始まる日向坂46の歴史をたどり、さらには未来に向かって突き進む内容となっている。■メンバーコメント【佐々木久美】展示を見るだけで、楽しかったことや苦労したことなど撮影当時の記憶が蘇ってきます。年表以外にも制作の裏側が見られる資料がたくさんありますので、ぜひ私たちと一緒にグループの歴史を振り返っていただきたいです。【小坂菜緒】メンバーでもすぐには思い出せない細かな活動まで書かれていて驚きました。最近興味を持ってくださった方にも私たちの活動を深く知っていただける展示になっていると思いますので、思う存分楽しんでいただきたいです。【上村ひなの】会場全体を通して、メンバーと一緒に歩いているように展示を見られる構成になっています。会場の至る所にあるメンバーパネルの表情や着用している衣装などにも注目して見ていただけるとうれしいです。【正源司陽子】先輩方が歩んでこられた今までの軌跡が見える展示になっていて、個人的にも楽しい展示でした。フラッグが展示される最後の空間もポイントになっています。メンバー全員分が揃ってからまたぜひ見に来たいです。【展示内容一覧】第1章 突然の旅人2015年11月~2017年9月前身グループ「けやき坂46」として歩みはじめた時期。グループは、思わぬきっかけで立ち上がった。その時期を、当時、練習時に身に着けていたビブスの展示などとともに振り返っていく。第2章 向かい風の挑戦者2017年9月~2019年2月ある転機を経て再び未来へ走り出すメンバーたち。2018年1月より行われた想定外の武道館スリーデイズ公演。グループがいよいよ走り始める時期。当時のレアな資料も展示。第3章 上昇気流の少女たち2019年2月~2020年2月「けやき坂46」から「日向坂46」へと改名。「キュン」でデビューし、その快進撃が始まる。レコード大賞優秀作品賞の盾、当時の直筆の思い出の品々などを展示。さらにはデビュー時のCDジャケットやMVなどクリエイティブの資料も展示する。第4章 頂きのヒル・クライマー2020年3月~2022年3月コロナ禍で思うようにライブ活動などが出来ない中、配信に活路を見出す。やがて有観客ライブを出来る時期へ。延期の末、実現させた東京ドーム公演。その際のさまざまな資料を初公開。第5章 未来を見つけに行く人2022年4月~2023年10月東京ドーム公演のあと、グループとしての活動は順調だが、個人活動も増えた。新しい世代の四期生も加入。彼女たちは、再び大きな目標を探し始める。そんな時期にテレビ番組『日向坂で会いましょう』のコーナー「ヒット祈願」で作られた思い出の品々などを展示。第6章 日向坂462023年11月~2024年4月四期生が参加した『新参者 LIVE at THEATER MILANO-Za』、全国ツアー『Happy Train Tour 2023』など、記憶にも新しいライブにまつわる品々を展示。現在進行系のこの章、果たして彼女たちは目指すものとは?
2024年02月28日絵本画家・いわさきちひろ(1918-1974)の没後50年を記念した展覧会が、練馬区の自宅兼アトリエ跡に建てられた「ちひろ美術館・東京」で、3月1日(金)から開催される。かつて、ちひろの絵本を読んで育った世代も、今まさに絵本を手にしている世代も、ともに楽しめる展覧会だ。福井県に生まれ、東京で育ったちひろは、書と絵画を学び、第二次世界大戦後は子供の本を中心に画家として活躍。55歳で亡くなるまで、子供や花の絵を描き続けた。活動期にあたる戦後の日本は高度成長期のまっただ中で、多くの自然が失われていった時代だ。ちひろは、「私は私の絵本のなかで、いまの日本から失われたいろいろなやさしさや、美しさを描こうと思っています」と語っていた。そこには、身近な自然が失われていくことへの危惧が含まれていたのだろうという。同展は、「あそび」「自然」「平和」の3つのテーマに現代科学の視点も加え、ちひろの絵を通して、様々な「いのち」と仲良く生きるにはどうしたらよいかを考える展覧会だ。タイトルの「あれ これ いのち」には、「あれ? とたちどまってみる。これ? とみつけてみる。あれこれかんがえてみる」という呼びかけが示唆され、身近な自然やいのちの存在に自ら気づき、考えようという気持ちが込められている。見どころは、生態学の視点とアートユニット「plaplax」 による観客参加型のインタラクティブな展示を通して、ちひろの描いた絵の中の草花や生きものたちに、まるで道草をするように出合えること。作品を見たり、展示に触れたり、身体を動かしたりしながら、楽しみつつ学ぶ体験型展示は、通常の絵本展とはまた違った新鮮さをもっている。科学の視点から企画された興味深い展示もある。ちひろが愛した紫色は、生態学的には、植物が動物と共生関係を結ぶために進化させた花や熟した果実の色なのだとか。様々な紫色を「共生の色」として注目した後には、ぜひ、美術館の庭へ。「共生の庭」と名づけられた庭では、絶滅が心配されるサクラソウや、絵本『あかまんまとうげ』にも登場するワラビやフキも目にできる。実物の植物を実感することで、地球の未来に想いを馳せる機会ともなるだろう。<開催概要>『いわさきちひろ ぼつご50ねん こどものみなさまへあれ これ いのち』会期:2024年3月1日(金)~6月16日(日)会場:ちひろ美術館・東京時間:10:00~17:00(入館は閉館30分前まで)休館日:月曜(祝日の場合開館翌平日休館)※GW期間は無休料金:一般1,200円、65 歳以上・大学・18歳以下に同伴する保護者(お子さま 1 名につき 2 名まで) 900円展覧会特設サイト: 2024kodomo/
2024年02月28日春の雛祭りシーズンにぴったりの展覧会「岩﨑家のお雛さま」が東京・丸の内の静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)で開かれています。本展では、三菱を創業した岩﨑家の雛人形をはじめ、御所人形や豪華な打掛、工芸品などが勢ぞろい。静嘉堂@丸の内オリジナルのかわいい“お雛様グッズ”もあわせてご紹介します!春の雰囲気を感じられる!静嘉堂@丸の内ホワイエ※本記事の写真は、主催者の許可を得て撮影しています。【女子的アートナビ】vol. 326本展では、三菱第四代社長の岩﨑小彌太(こやた、1879-1945)が妻の孝子(1888-1975)のために注文した「岩﨑家雛人形」を中心に、岩﨑家ゆかりの名品を展示。また、春の雰囲気を感じられる工芸品の優品も紹介され、計45点の作品を楽しめます。プレス内覧会に登壇された静嘉堂文庫美術館館長の安村敏信さんは、お雛様の由来などについて次のように語っています。安村さんNHK大河ドラマでも注目されている『源氏物語』の「若紫」にも「雛(ひいな)遊び」が出てきます。お雛様は平安貴族の子どもたちの遊びでした。江戸時代には町人にも伝わり、今のようなお雛様がつくられます。おもしろいのは、お雛様の姿です。衣裳は平安期の十二単(じゅうにひとえ)ですが、道具類は武家のもので、「公武合体」しているのです。幕末よりも前に、文化の面ではすでに公家と武家が一緒になっているのが興味深いです。小さくてかわいい!五世大木平藏「貝桶・合貝」昭和時代初期20世紀丸平文庫蔵では、見どころをいくつかご紹介。第1章「雛の世界―小さきものは、みなうつくし」では、岩﨑家が京都の丸平大木人形店に注文した雛道具を展示。一つひとつ精巧につくられた美しくかわいい道具一式を見ることができます。今の雛道具は、江戸時代の上級武士の婚礼調度を参考につくられているそうです。室町時代に婚礼調度が整い、江戸時代に広がって雛道具セットがつくられるようになりました。この章で特にかわいい作品は、「貝桶(かいおけ)・合貝(あわせがい)」。ハマグリの貝殻を用いた「貝合わせ」という遊びに使われるもので、爪先ほどの小さなハマグリの稚貝の内側に華やかな吉祥図が描かれています。ハマグリは「貞節の象徴」ということで、貝桶が婚礼調度に使われるようになったそうです。ちなみに、岩﨑家が雛人形を注文した丸平大木人形店は、約250年も続く京都の人形司で、当主は「大木平藏」を襲名。優美な人形で知られ、宮家や華族などに愛されてきた老舗です。お顔がかわいい!五世大木平藏「岩﨑家雛人形内裏雛」昭和時代初期20世紀静嘉堂文庫美術館蔵第2章「岩﨑家のお雛さま」では、本展の目玉である岩﨑家のゴージャスな内裏雛が登場!華やかで愛らしいお雛様です。お顔が丸く、かわいらしい子どものように見えますが、これは「稚児(ちご)雛」と呼ばれるもの。装束の文様も美しく、岩﨑家の替紋「花菱紋」もあしらわれています。五世大木平藏「岩﨑家雛人形三人官女」昭和時代初期20世紀静嘉堂文庫美術館蔵三人官女もステキです。彼女たちは、盃にお酒を注ぐ道具の長柄銚子(ながえちょうし)、婚礼などのときの飾り物である嶋台(しまだい)、長柄銚子のお酒が減ったときに継ぎ足す加銚子(くわえちょうし)を持っています。ウサギがかわいい!五世大木平藏「木彫彩色御所人形」昭和14年(1939)静嘉堂文庫美術館蔵第3章「御所人形と春を愛でる」では、かわいい御所人形を展示。御所人形とは、京都で生まれた美術的な人形のこと。今回展示されているのは、小彌太の還暦を祝し、孝子夫人が丸平大木人形店に特注した人形セットです。小彌太が卯年生まれだったことから、ウサギが重要なモチーフとして使われています。この展示室では、ほかにも浮世絵の草創期を代表する絵師・菱川師宣(ひしかわもろのぶ、?-1694)が江戸時代の風俗を描いた絵巻や、野々村仁清(生没年不詳)の代表作のひとつである京焼の茶壺など、多彩な作品も楽しめます。また、最後の第4章「初公開岩﨑家ゆかりの打掛」では、明治時代末期につくられた豪華な打掛が見られるほか、大人気の国宝「曜変天目」(稲葉天目)も展示。心ゆくまで岩﨑家ゆかりの美の世界を堪能できます。お雛様グッズもかわいい!静嘉堂@丸の内ミュージアムショップでは、岩﨑家のお雛様をモチーフにした多彩なグッズが勢ぞろい。特に心を奪われたのは、三人官女さまのマグネット(¥1,200・税込)。優美さが際立っています!御所人形の手ぬぐい(¥1,500・税込)も、癒されるかわいさ。ウサギモチーフの御所人形セットは、マスクケースになっています。ほかにも、クリアファイルやミニポーチなど、ここでしか買えない静嘉堂オリジナルのレアなお雛様グッズがそろっています。雛祭り気分をたっぷり味わえる本展は、3月31日(日)まで開催。Information会期:2024年2月17日(土)~3月31日(日)開館時間:10:00 – 17:00 (毎週土曜日は午後6時まで、第4水曜日は午後8時まで)※入館は閉館の30前まで休館日:月曜日(ただし、3月4日(月)はトークフリーデーとして開館)会場:静嘉堂@丸の内 (明治生命館1階)観覧料:一般 ¥1,500、大学・高校生 ¥1,000、中学生以下無料
2024年02月25日ホテル雅叙園東京の展覧会「昭和モダン×百段階段~東京モダンガールライフ~」が、2024年3月23日(土)から6月16日(日)までの期間、館内の東京都指定有形文化財「百段階段」にて開催される。昭和モダンガールの世界を知る展覧会「百段階段」で開催昭和初期に花開いた、和洋折衷の近代市民文化“昭和モダン”。大正末期から昭和初期にかけて、西洋文化の影響を受けた近代的なライフスタイルを送る女性が多く現れ、彼女たちはモダンガールと呼ばれることとなる。本展では、7つの部屋に展示テーマを設け、その装いや当時を代表する作家が描いた女性画などを通して、ノスタルジックな時代のモダンガールたちを紹介する。竹久夢二、小林かいちが描いた美しきモダンガール中でもみどころの一つとして注目したいのは、モダンガールたちをモチーフにした作品を多く残している、竹久夢二と小林かいちの作品。生誕140年・没後90年の節目を迎える画家・竹久夢二、そして未だ謎多き幻の画家/木版絵師・小林かいちの作品を60点以上展示。それまでにないモダンなグラフィックとイラストで大衆に親しまれた2人が描いた、美しいモダンガールたちの絵画やイラストがならぶ。時代を象徴するデザインの香水瓶や化粧品また、当時のモダンライフスタイルを象徴する舶来品や、それらのオマージュとして生まれた国産製品も合わせて紹介。時代の最先端を行くモダンガールたちが嗜んだ華やぎの空間で、美しいデザインの香水瓶や化粧品など約50点が展示される。現代の画家・加藤美紀による新作モダンガールそのノスタルジックな世界に魅せられたのは、神秘的な女性像を描き出す現代の画家・加藤美紀。本展では、モダンガールたちが生きた時代にほど近い昭和10年築の「百段階段」に佇むモダンガールを描いた新作が初披露となる。オリジナルグッズ付きのスペシャルチケット今回は通常のチケットに加えて、モダンガールにちなんだグッズが付属するオンライン限定の入場券も発売。竹久 夢二による大胆でポップな椿をプリントしたガーゼタオルハンカチ、モダンガール気分が楽しめるハリオのピアスなど、様々なチケットバリエーションが用意されている。開催概要「昭和モダン×百段階段~東京モダンガールライフ~」期間:2024年3月23日(土)~6月16日(日)時間:11:00~18:00(最終入館17:30)※4月9日(火)は16:30まで(最終入館16:00)会場:ホテル雅叙園東京 東京都指定有形文化財「百段階段」料金:[当日券]一般 1,600円 / 大学・高校生 1,000円 / 小・中学生 800円[前売券]一般 1,300円 / 大学・高校生 900円 / 小・中学生 600円※未就学児無料、学生は要学生証呈示。※前売券は3月22日(金)まで。販売:ホテル雅叙園東京(一般入場券)、公式オンラインチケット(一般入場券、グッズ付)【問い合わせ先】TEL:03-5434-3140(イベント企画 10:00〜18:00)
2024年02月24日グッチ(GUCCI)の歴史をたどる展覧会「GUCCI COSMOS」が、京都市京セラ美術館にて、2024年10月1日(火)から12月1日(日)まで開催される。グッチの国際巡回展が日本上陸「GUCCI COSMOS」展は、100年以上にわたるグッチの歴史における、特に代表的なデザインをたどる展覧会だ。2023年4月に中国・上海で、10月にはイギリス・ロンドンで開催された同展が、京都に巡回する。本展では、イタリア・フィレンツェにあるグッチのアーカイブ収蔵拠点を通して、グッチを象徴するアイテムが生みだされた過程を紹介。1921年に創設され、以後100年以上にわたって継承されてきたグッチの精神が、いかにしてデザインに反映されてきたのか、そして各時代を代表するアイテムがどのようにして歴代のグッチのクリエイティブ・ディレクターに着想を与えてきたのかに光をあててゆく。展覧会概要展覧会「GUCCI COSMOS」会期:2024年10月1日(火)〜12月1日(日)会場:京都市京セラ美術館 本館 北回廊1階、新館 東山キューブ住所:京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124開館時間:10:00~18:00(入場は17:00まで)休館日:月曜日(祝日の場合は開館)※詳細については追って告知【問い合わせ先】グッチ クライアントサービスTEL:0120-99-2177
2024年02月22日会場に足を踏み入れれば、一枚の布が放つ強いエネルギーやユニークな表情に驚くはず。第一線を走り続けるテキスタイルデザイナー・須藤玲子さんと、彼女がディレクターを務めるテキスタイルデザイン・スタジオ「NUNO」の約40年にわたる活動を振り返る展覧会が開催される。染織の国から生まれるテキスタイルの物語。須藤さんのディレクションの真骨頂といえば伝統的な染織技術と最先端テクノロジーの組み合わせだ。「NUNOの制作を支える工場の多くは織りや染色、その他さまざまな加工に特化しています。一つのテキスタイルを世に送り出すため、複数の産地や工場、職人が協働し、技術を発揮。当たり前のように思われる生産のネットワークですが、実は日本で独特に発展した文化です」と水戸芸術館現代美術センター・学芸員の後藤桜子さんは話す。「須藤さん自身、職人のアイデアに背中を押されたり、『私を奮い立たせるアイデアを提供するのがデザイナーの役割』と技術者から鼓舞されることもあったそうです」展示の核となるのはこうした舞台裏の臨場感が伝わる7つのインスタレーション。特殊な針山を用いるニードルパンチ技法の工程を再現していたり、渦巻き状のリボンが連なるテキスタイルの工程を追うインスタレーションでは、リボンが水に浸される瞬間を捉えた息を呑むような映像を見ることができる。今にも動き出しそうなダイナミックな演出の展示《こいのぼり》も見逃せない。日本が培ってきた染めと織りの技術が結集した布から生まれるこいのぼりの姿は圧巻。水戸藩に由来する染色技法「水戸黒」を用いたこいのぼりも登場する。そのほか三角形が螺旋のようにねじれながら連続する同館のタワーをモチーフにした新作も。「考え抜いて作られた一枚の布地はそれ自体が生き生きとして、使う人にも活気をもたらしてくれるもの。人の心を揺さぶるテキスタイルの多彩な可能性に、観る人一人ひとりが楽しみながら近づく機会になればと思います」須藤玲子&アドリアン・ガルデール《こいのぼり》2008/2019(部分)展示風景:「Sudo Reiko: Making NUNO Textiles」CHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile)Hong Kong、2019-2020©CHAT(Centrefor Heritage, Arts and Textile)Hong Kong《糸乱れ筋》に用いられるニードルパンチ機(部分)展示風景:「Sudo Reiko: Making NUNO Textiles」CHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile)Hong Kong、2019-2020©CHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile)Hong Kong須藤玲子《糸乱れ筋》2006年撮影:林雅之須藤玲子《カラープレート》1997年撮影:林雅之展示風景:「Sudo Reiko: Making NUNO Textiles」CHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile)Hong Kong、2019-2020©CHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile)Hong Kong須藤玲子:NUNOの布づくり水戸芸術館 現代美術ギャラリー、広場茨城県水戸市五軒町1‐6‐82月17日(土)~5月6日(月)10時~18時(入場は17時30分まで)月曜休(祝日の場合は翌火曜休)一般900円ほかTEL:029・227・8111※『anan』2024年2月21日号より。取材、文・松本あかね(by anan編集部)
2024年02月21日たばこと塩の博物館では、2024年2月17日(土)から4月7日(日)まで、「たばこ屋大百科あの店頭とその向こう側」展を開催します。大正〜昭和の懐かしいたばこ屋の店頭も再現たばこ屋と聞くと、通りに面したショーケース付きのカウンターを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。全国に似通った店頭が広がっていった背景には、日本では1904年(明治37)にたばこが専売制となり、専売局から指定を受けた者だけがたばこを販売できる仕組みになったことが挙げられます。指定を受けた小売店には、店頭のしつらえや商品の並べ方にも指示が及びました。さらに昭和初期には各地で小売店による販売組合の設立が進み、ショーケースなどの販売用具の共同購入も行われるようになりました。本展では、膨大な館蔵品から、店頭の写真、看板やノベルティなどの販売用具、さらには帳簿などの経営書類も展示し、幕末・明治初期から昭和期にかけてのたばこの販売と流通の変遷を紹介します。会場には大正〜昭和の懐かしいたばこ屋の店頭も再現、当時のようすを紹介します。合わせて約140点の資料を展示し、“売る側の視点”でたばこ屋さんの歴史を見つめ直します。【開催概要】名称: 「たばこ屋大百科あの店頭とその向こう側」ヨミ: タバコヤダイヒャッカアノテントウトソノムコウガワ会期: 2024年2月17日(土)~4月7日(日)主催: たばこと塩の博物館会場: たばこと塩の博物館 2階特別展示室所在地: 東京都墨田区横川 1-16-3(とうきょうスカイツリー駅から徒歩10分)電話: 03-3622-8801FAX : 03-3622-8807入館料: 大人・大学生:100円/満65歳以上の方:50円/小・中・高校生:50円開館時間: 午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)休館日: 月曜日(出典元の情報/画像より一部抜粋)(最新情報や詳細は公式サイトをご確認ください)※出典:プレスリリース
2024年02月15日愛媛県西予市立美術館 ギャラリーしろかわ(以下 ギャラリーしろかわ)では、第29回全国「かまぼこ板の絵」展覧会に向け、2024年2月1日(木)から4月20日(土)まで、かまぼこ板に描いた絵を募集しています。応募作品は、第29回全国「かまぼこ板の絵」展覧会(2024年7月22日(月)から2025年1月13日(月・祝))において全て展示します。世界一小さなキャンバス「かまぼこ板」に自由に絵を描いて、応募してください。<応募サイト> 募集チラシ■開催の背景ギャラリーしろかわは、1993年に愛媛県南予地域初の自治体(旧城川町、現在は西予市)美術館として開館。翌年の企画展で、ギャラリートークをした折笠勝之氏(洋画家)が「絵はいつでも誰でも、なんにでも描ける」とかまぼこ板に描いた油絵を職員にプレゼントしたことがきっかけとなり、かまぼこ板に絵を描いた作品を全国から募集を開始しました。1995年から全国「かまぼこ板の絵」展覧会を開催し2024年で29回目となります。毎年、国内外から1万点近くの応募があり、その年の応募作品すべてを7月中旬から開催する全国「かまぼこ板の絵」展覧会にて展示します。展覧会の様子■応募要項材料 :かまぼこ板、どこの産地のものでも可1作品、かまぼこ板100枚以内最大面積1平方メートルまで可応募資格 :プロ・アマ問わず、誰でも応募可(未発表作品に限る)題・テーマ:自由応募方法 :作品は一人何点でもかまいません。1作品ごとに板の裏に直接、次の9項目をマジックやボールペン等で明記してください。「(1)絵の題、(2)郵便番号、(3)住所、(4)氏名(フリガナ)、(5)年齢及び学生の場合は学校名と学年、(6)電話番号、(7)返却希望の有無、(8)作品の向き(上下)、(9)撮影の可または不可」※応募作品の撮影を許可しない場合は、撮影不可と明記してください。なお、板の裏面側はパネルに貼り付けますので、展示の際には見えなくなります。応募先 :〒797-1717 愛媛県西予市城川町下相680番地西予市立美術館 ギャラリーしろかわ第29回全国「かまぼこ板の絵」展覧会 係応募締切 :2024年4月20日(土)(当日消印有効)※応募作品は、一切の権利を西予市が有し、返却しません(ただし、入選作品以外については応募時に返却希望の申し入れがあり、切手を貼った返送用封筒等を同封された方のみお返しします)。※返却希望されない入賞作品以外の作品については、概ね10年間保管活用します。※展示のため、作品裏面に吊金具の設置等、一部加工する場合があります。ご了承下さい。※応募者全員に第29回全国「かまぼこ板の絵」展覧会の会期中に使用できる「無料引換券」を送付します。大賞「この里に老いを定めて」■展覧会概要審査員 :名誉審査員 中村時広(愛媛県知事)審査員長 伊東正次(日本画家)審査員 折笠勝之(洋画家)、神山恭昭(絵日記作家)、夏井いつき(俳人)、カラテカ矢部太郎(お笑い芸人・漫画家)入賞数/賞:大賞1点/30万円、優秀賞10点/5万円、ジュニア大賞1点/図書券2万円分、中・高生大賞1点/図書券4万円分、優良賞40点/1万円、奨励賞50点/南予名産宇和島かまぼこ詰合せ、後援団体賞等35点※歴代大賞受賞者の方は、招待作家とさせていただきます。主催 :愛媛県西予市主管 :西予市立美術館 ギャラリーしろかわ後援 :日本郵便株式会社四国支社、愛媛県、愛媛県教育委員会、愛媛県市長会、愛媛県町村会、坂井市(福井県)、公益財団法人丸岡文化財団(福井県)、(公財)愛媛県文化振興財団、愛媛新聞社、NHK松山拠点放送局、南海放送、テレビ愛媛、FM愛媛、あいテレビ、愛媛朝日テレビ、愛媛CATV、愛媛県農業協同組合中央会、愛媛県森林組合連合会、伊予銀行、愛媛銀行、愛媛信用金庫、宇和島信用金庫、コープえひめ、宇和島蒲鉾協同組合、伊予蒲鉾、おがた蒲鉾、大一ガス、ポストのある風景フォトコンテスト実行委員会、東宇和農業協同組合、「小さな親切」運動愛媛県本部、西予市議会、西予市森林組合、西予市商工会、西予市文化協会、西予CATV、四国西予ジオパーク推進協議会■主管概要館名 : 西予市立美術館 ギャラリーしろかわ(せいよしりつびじゅつかん ぎゃらりーしろかわ)所在地: 〒797-1717 愛媛県西予市城川町下相680番地営業 : 9:00~17:00(毎週火曜日休館、祝日の場合はその翌日)入館料: 一般500円、高校・大学生300円、中学生以下無料※料金は全て税込(四国西予ジオミュージアム・城川歴史民俗資料館の近隣3施設の入館料が安くなる共通観覧券がお得)代表者: 市長 管家一夫、館長 小田原誠開館 : 1993年7月30日床面積: 1041.2平方メートル収蔵品: 横山大観、片岡球子、マリー・ローランサン、北村西望、ミロ、ロダンほか500点以上URL : 【本イベントに関するお客様からのお問い合わせ先】西予市立美術館 ギャラリーしろかわTel : 0894-82-1001Fax : 0894-82-0756E-Mail: s-gallery@city.seiyo.ehime.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年02月15日21世紀のアートワールドの主要プレイヤーとして世界から注視される村上隆さんが、最新作をひっさげて京都の街に降り立つ。日本での展覧会は8年ぶり。“もののけ”、そして“京都”がテーマである。現代美術の最前線が描く、京に蠢(うごめ)くもののけたち。岩佐又兵衛《洛中洛外図屏風(舟木本)》、曾我蕭白(しょうはく)《雲龍図》などの村上版超大作をはじめ、京都祭礼行事や茶華道から着想した作品など、170点余りのうち約160点が新作という超人的な構成だ。引用される作品はいずれも江戸期の京都で花開いた琳派や狩野派、そして近年、高い評価を得る曾我蕭白、伊藤若冲(じゃくちゅう)ら「奇想の系譜」の画家たちによる日本絵画史上の傑作ばかり。「村上版」においては、京の町に漂うもののけの気配がより濃厚に描かれる。全長約13mの大作、村上版《洛中洛外図》は、祭りや遊里、歌舞伎や浄瑠璃に興じる二千数百人の人々が登場。賑やかな都の様子を俯瞰して描くものの、その頭上には禍々しい髑髏(どくろ)の形を帯びた錦雲がたなびいている。平安京のインスタレーションでは、八角形の部屋の東西南北に町を守護する神獣(青龍、白虎、朱雀、玄武)の大型絵画を配置。中央には京都のへそと呼ばれる六角堂から着想を得た《六角螺旋(らせん)堂》がたたずみ、周囲をもののけがさ迷う。華やかな表層を1枚めくるとハレとケガレが隣り合う、もう一つの都の姿が立ち上がってくるようだ。「村上版」を含め、新作のテーマを設定したのは、京都市京セラ美術館・事業企画推進室ゼネラルマネージャーを務める高橋信也さん。「村上隆さんが京都で展覧会をする必然性を、私は確信していました。江戸期の京都の美術に並々ならぬ関心を持っていることは、村上さんの絵を見ればよくわかります」これらの絵画のうちに村上さんが見出したのは、現代のアニメや漫画にも通底する「スーパーフラット」という原理。一点透視図法が浸透する以前、日本の絵師たちは2次元の紙の上でさまざまな構図を試みた。一瞬を切り取る独特のタイミング、四角い平面の中を緊張感を持って成り立たせる事物の配置の仕方など。そして村上さんは現代のアニメや漫画の1シーンやコマ割りでも、同じ方法で効果をあげていることを発見。2000年の「スーパーフラット宣言」以来、自身の創作においてこの原理を用いる姿勢を貫いている。「現代美術とは1917年にマルセル・デュシャンが発表した《泉》(男性用便器を用いたレディメイド作品)以降、新しい認識をもたらさないものは認めないという、欧米の作ったルールに則って運営される視覚分野の1ジャンルです。その分野で村上さんは、古典的な技術も含めて日本美術のオリジナルな方法、つまり『スーパーフラット』で挑戦し続けるトップランナーなのです」西洋美術にとって未知の領域として評価されているという、その絵画はどのように作られるのか。例えば1枚の絵画に対して、シルクスクリーンを何百版と重ねる工程を経る。そして仕上げに透明な樹脂を塗ると、ぺらっと薄いセル画のように見えるのだという。が、横から見るとキャンバスの上にスクリーンを重ねた分の厚みがあり、完全なペインティングであることがわかる。「海外の人にどうやって描いたのかと聞かれますが、全く新しい視覚体験に近いものだと思います」村上さんの著書『想像力なき日本』に現代美術とは“作家が生きていた時点での現代”を時代を乗り越えて伝えるもの、という言葉がある。「現代」を一番パワフルに表現しうる手段として「スーパーフラット」で真っ向勝負する村上さんのよりどころが京都にある。この地と向き合って生まれた最新作の数々、気迫と美しさに触れてみてほしい。日本初公開。全長18mの赤い龍は圧巻。「奇想の系譜」の画家、曾我蕭白の《雲龍図》に衝撃を受け、筆で描いた。美術史家の辻惟雄氏と共にボストンで開催した展覧会の目玉となった。日本では初公開。村上隆 Takashi Murakami《雲竜赤変図《辻惟雄先生に「あなた、たまには自分で描いたらどうなの?」と嫌味を言われて腹が立って自分で描いたバージョン》》 Dragon in Clouds – Red Mutation:The version I painted myself in annoyance after Professor Nobuo Tsuji told me,“Why don’t you paint something yourself for once?”2010年 作家蔵 Collection of the Artist©2010 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.神獣が守る村上版「平安京」が会場に出現。(左)平安京を模したインスタレーションでは、さまざまな姿のもののけがさまよい、人間と共存していたさまを描く。村上隆 Takashi Murakami《想像を超えた宇宙の活性を想起する》Invoking the Vitality of a Universe Beyond Imagination2018年作家蔵Collection of the Artist©2018 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.(右)本作品には髑髏のモチーフがちりばめられ、生と死が隣り合う平安京の不穏な気配を漂わせている。村上隆 Takashi Murakami《竜頭 Gold》 Dragon Heads -Gold 2015年作家蔵 Collection of the Artist, Courtesy of Galerie Perrotin©2015 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.京都で活躍した絵師たちの代表作を大胆に再解釈。尾形光琳から着想を得た作品。正面を向く顔のある花は「スーパーフラット」の象徴的モチーフ。村上隆 Takashi Murakami《金色の空の夏のお花畑》(参考画像)Summer Flower Field under the Golden Sky2023年©2023 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.村上隆むらかみ・たかし1962年、東京都生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。英国の雑誌『Art Review』が発表する「アート界で影響力のある100人」に10年連続で選出。今年はブルックリン、香港ほか、世界各地で個展を開催予定。撮影:Museum of Fine Arts, Boston©2017 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.「京都市美術館開館90周年記念展 村上隆 もののけ 京都」京都市京セラ美術館 新館 東山キューブ京都府京都市左京区岡崎円勝寺1242月3日(土)~9月1日(日)10時~18時(最終入場は17時30分まで)月曜休(祝日の場合は開館)一般2200円ほかTEL:075・771・4334※『anan』2024年1月31日号より。取材、文・松本あかね(by anan編集部)
2024年01月29日2024年2月6日(火)、7日(水)、国内外で美術展覧会を開催する株式会社クオリアート(東京都中央区銀座)は、展覧会・特別茶会『美濃桃山陶 青山茶会(みのももやまとう あおやまちゃかい)』展を、スパイラルガーデン(スパイラル1F)にて開催いたします。重要無形文化財保持者(いわゆる人間国宝)、岐阜県重要無形文化財保持者をはじめとする現代精鋭作家の最新作21点の展示の他、特別茶会では使用する茶碗との一期一会を楽しめる「美濃桃山陶 茶碗ガチャ」も行います。*展覧会入場無料、茶会は有料(一席、おひとり様1,000円/税込)。*本事業は令和5年度 文化庁首都圏伝統工芸技術作品展等開催事業です。メインヴィジュアル【岐阜の誉れ-美濃桃山陶-信長の時代に窯を開いて450年の節目】令和5年(2023年)は、瀬戸の陶工・加藤五郎衛門景豊が、織田信長の朱印状(朱肉の印章が押された公的文書※1)をもって現在の岐阜県可児市久々利大平へ移り住み、天正元年(1573年)に窯を開いて450年の節目にあたります。また、その伝統を重要無形文化財としての認定を受け、活躍する作家が所属する「公益社団法人美濃陶芸協会(※2)」の設立(1963年)60周年にあたります。【安土桃山時代の茶陶のなかでひときわ輝いた「美濃桃山陶」】美濃桃山陶とは、安土桃山時代から江戸時代の初め頃まで岐阜県東農地域(※3)で焼かれたやきもののこと。千利休の侘び茶の大成を背景に生まれ、日本の陶磁史上最も華やかだったといわれる日本独自の陶芸芸術で、黄瀬戸、瀬戸黒、志野、織部などの種類があります。江戸期以降一旦途絶え、長いヴェールに包まれますが、1930年(昭和5年)に陶芸家・荒川豊蔵(1894-1985、重要無形文化財「志野」・「瀬戸黒」保持者(いわゆる人間国宝)、文化勲章・文化功労者)が、美濃桃山陶のひとつである志野の陶片を発見したことを機に復興しました(※4)。その技術は現在、国の重要無形文化財として、また、岐阜県の重要無形文化財として受け継がれ、約400年の時を超えて日本の美意識を今に伝えています。【偶然の出会い楽しむ「ガチャ」人気。旅や本、村人のガチャも。】偶然の出会いを楽しむさまざまな「ガチャ」が人気です。本来「ガチャ」はお金を入れてハンドルを回すとカプセル入りのおもちゃが出てくるものを指しますが、行き先をガチャで決める“旅ガチャ”や、タイトルやパッケージを見ずに購入する“本ガチャ”や“映画ガチャ”、村民を知ることができる“村ガチャ”など、偶然の出会いを楽しむ動きはさまざまなジャンルへ広がりを見せています。【茶会では「茶碗ガチャ」も。重要無形文化財保持者(いわゆる人間国宝)の作品など21点が一堂に。】現在の岐阜県可児市久々利大平での開窯450年、公益社団法人美濃陶芸協会60周年(※4)という節目を記念し、美濃桃山陶の奥深さや愉しさに触れていただけるよう企画した、展覧会・特別茶会『美濃桃山陶 青山茶会(あおやまちゃかい)』展。出展作家によるギャラリートークや、重要無形文化財保持者(いわゆる「人間国宝」)、岐阜県重要無形文化財保持者をはじめとする作家の茶碗で呈する特別茶会プログラムを予定しております。今展では、茶会で使用する茶碗を決める「美濃桃山陶 茶碗ガチャ」も実施いたします。重要無形文化財保持者(いわゆる「人間国宝」)の作品や県・市の重要無形文化財保持者の作品で一服していただくチャンスです。参考:※1 織田信長が見初めた茶の湯の魅力美濃桃山陶が興隆するきっかけとなった侘び茶を大成させたのは、戦国時代から安土桃山時代にかけての茶人・千利休でした。利休は天下人・織田信長、豊臣秀吉の茶頭(茶の湯の宗匠)として重用されます。信長は茶の湯の流行を政略的に用い、名物狩りと揶揄されるほど力を入れて茶器を蒐集しました。家臣には茶会を開くことを禁止し、手柄を立てた者には恩賞として名物の茶器や茶会を開く権利を与えることで、茶の湯の価値を高めました。信長は早くから陶器の生産にも着目し、領地とした瀬戸や美濃で陶工を奨励。瀬戸陶祖の末流、宗右衛門景春の子、景豊に向けて大平での開窯許可書を発行します。誉高い朱印状を基に、岐阜県の大平(可児市)や、久尻(土岐市)に移住した陶工たちによって美濃焼は活性化していきました。※2 公益社団法人美濃陶芸協会美濃桃山陶の伝統を受け継ぎ本物の技術の研鑽を重ね、時代とともに新たな表現を追求する、岐阜県美濃地方を基盤にして活動する陶芸作家集団。HP: ※3 岐阜県 東濃地域一円:多治見・土岐(とき)・恵那(えな)、可児(かに)の一部を含む※4 当初、美濃桃山陶は瀬戸(愛知県)で焼かれたと考えられていました。1930(昭和5)年、陶芸家・荒川豊蔵(1894-1985)が岐阜県可児市久々利大萱(かにし くくり おおがや)の古窯跡から志野筍絵筒茶碗の陶片を発見したことを契機に、これらが美濃で焼かれていたことが明らかとなり、荒川豊蔵をはじめとする作家たちによって研究がすすめられ、美濃桃山陶の再興をめざしました。〈開催概要〉会期 :令和6年(2024年)2月6日(火)、7日(水)会場 :スパイラルガーデン(スパイラル1F) 東京都港区南青山5-6-23時間 :11:00~20:00 ※最終入場は19:30、最終日は19:00クローズ入場料:無料茶会:有料(一席、おひとり様1,000円/税込)■開催内容1. 展覧会<構成>・美濃桃山陶について-茶陶と美濃桃山陶の歴史、技法、復興小史/パネル、視聴覚・立体資料展示・美濃桃山陶 伝統技法と代表作品展示(国、県他、重要無形文化財保持者による、茶陶の技術を活かした陶芸作品の展覧)・美濃桃山陶作品展:茶陶の技術を継承し、新たな表現を追求する公益社団法人美濃陶芸協会の精鋭作家作品展□展示作品例1(重要無形文化財保持者作品)故・荒川豊蔵(重要無形文化財「志野」「瀬戸黒」保持者、文化勲章・文化功労者)「瀬戸黒茶●」 故・荒川豊蔵(重要無形文化財「志野」「瀬戸黒」保持者、文化勲章・文化功労者)※●…正式には土+完鈴木藏(重要無形文化財「志野」保持者)「志埜茶碗」 鈴木藏(重要無形文化財「志野」保持者)故・加藤卓男(重要無形文化財「三彩」保持者)「ペルシア三彩胡姫文茶盌」 故・加藤卓男(重要無形文化財「三彩」保持者)故・加藤孝造(重要無形文化財「瀬戸黒」保持者)「瀬戸黒茶盌」 故・加藤孝造(重要無形文化財「瀬戸黒」保持者)□展示作品例2(造形:公益社団法人美濃陶芸協会精鋭作家作品)安藤工公益社団法人美濃陶芸協会会長日展会員多治見市重要無形文化財「志野」保持者「悠久」 安藤工 公益社団法人美濃陶芸協会会長 日展会員 多治見市重要無形文化財「志野」保持者阪口浩史公益社団法人美濃陶芸協会副会長「紅紫の器『実り』」 阪口浩史 公益社団法人美濃陶芸協会副会長加藤三英公益社団法人美濃陶芸協会副会長「黄瀬戸花器」 加藤三英 公益社団法人美濃陶芸協会副会長<出展予定一覧>故・荒川豊蔵/重要無形文化財「志野」「瀬戸黒」保持者、文化勲章・文化功労者鈴木藏/重要無形文化財「志野」保持者 日本工芸会正会員故・加藤卓男/重要無形文化財「三彩」保持者故・加藤孝造/重要無形文化財「瀬戸黒」保持者安藤日出武/岐阜県重要無形文化財「黄瀬戸」保持者 日本工芸会正会員玉置保夫/岐阜県重要無形文化財「織部」保持者 日本工芸会正会員林正太郎/岐阜県重要無形文化財「志野」保持者 日本工芸会正会員七代加藤 幸兵衛/岐阜県重要無形文化財「三彩」保持者 日本工芸会正会員林恭助/土岐市無形文化財「黄瀬戸」保持者 日本工芸会正会員堀俊郎/可児市無形文化財「志野」保持者 日本工芸会正会員安藤工/公益社団法人美濃陶芸協会会長 多治見市無形文化財「志野」保持者 日展会員加藤三英/公益社団法人美濃陶芸協会副会長阪口浩史/公益社団法人美濃陶芸協会副会長曽根洋司/公益社団法人美濃陶芸協会副会長 日展会員東正之/公益社団法人美濃陶芸協会常任理事 日本工芸会正会員加藤真美/公益社団法人美濃陶芸協会会員冨岡大資/公益社団法人美濃陶芸協会理事林英樹/公益社団法人美濃陶芸協会理事細川令子/公益社団法人美濃陶芸協会理事水野雅之/公益社団法人美濃陶芸協会会員若尾圭介/公益社団法人美濃陶芸協会理事◇ご案内:本展では、一部の作品を除き個人的かつ非商業的な利用目的に限り、写真撮影が可能です。ただし、フラッシュや三脚の使用は禁止しております。撮影ご希望の方は、会場にて各種ルール(フラッシュや、三脚の使用禁止等)をご確認の上、係員にお申し出ください。2. 併催イベント美濃桃山陶ギャラリートーク&特別茶会公益社団法人美濃陶芸協会の代表作家のギャラリートークと共に、出展作家ほか20名の茶碗にて茶会(立礼)を開催します。お茶会が初めての方、初心者でも、お作法などをご案内しますので、お気軽にご参加ください。とき :令和6年(2024年)2月6日(火)、7日(水)時間 :2月6日(火)(1)第一枠:13:00~ (2)第二枠:15:00~ (3)第三枠:17:00~2月7日(水)(4)第一枠:13:00~ (5)第二枠:15:00~ (6)第三枠:17:00~ところ :スパイラルガーデン(スパイラル1F)料金 :一席、おひとり様1,000円(税込)お申込み:Mail info@karadadesign-management.jp 又は、Instagram(@minomomoyamato)DMにて受付中。(お名前と参加人数を明記の上、お申し込みください)■ギャラリートーク出演予定(代表、一部):安藤工(あんどう たくみ)公益社団法人美濃陶芸協会 会長、公益社団法人日展 会員、多治見市重要無形文化財「志野」保持者安藤工 公益社団法人美濃陶芸協会会長 日展会員 多治見市重要無形文化財「志野」保持者阪口浩史(さかぐち ひろし)公益社団法人美濃陶芸協会 副会長阪口浩史 公益社団法人美濃陶芸協会副会長☆美濃桃山陶 茶碗ガチャ☆茶席でご使用いただく出展作家のお茶碗を、ガチャ(くじ引き)でご決定いただきます。重要無形文化財保持者(いわゆる人間国宝)の作品でお召し上がりいただけるチャンスも!一期一会のお茶碗で令和の一服を!~茶会ご参加にあたって~茶器や道具を傷つけないよう時計やアクセサリー類(指輪、ブレスレット等)を外していただきます。ご協力をお願いいたします。<関連情報>公式URL: 岐阜 - 美濃桃山陶 | Creative Travel to Japan SNS : Instagram @minomomoyamato ■主催者商号 :株式会社クオリアート所在地 :東京都中央区銀座5-14-1 銀座クイントビル7階事業内容:国内外での美術展覧会、文化イベントの開催。日本産品の需要拡大、輸出促進。主催 :株式会社クオリアート協力 :公益社団法人美濃陶芸協会公益財団法人セラミックパーク美濃とうしん美濃陶芸美術館運営協力:茶道裏千家 稲穂会、日本茶アンバサダー協会*本事業は令和5年度 文化庁首都圏伝統工芸技術作品展等開催事業です。【プレスリリース・取材に関するお問い合わせ先】KARADA DESIGN & MANAGEMENT担当 : 山崎Tel : 080-2007-1945Email: info@karadadesign-management.jp 【本イベントに関するお問い合わせ先】株式会社クオリアート東京本社 国際部 小林、高瀬〒104-0061 東京都中央区銀座 5-14-1 銀座クイントビル7階Tel : 03-6853-0009Fax : 03-6853-0040Email: intl@qualiart.co.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年01月26日公益財団法人 阪急文化財団が運営する逸翁美術館では、2024年度に4つの展覧会を開催します。今年度は、阪急東宝グループ(現 阪急阪神東宝グループ)の創業者として知られる実業家、小林一三(雅号:逸翁)の生誕150年を記念して、その事績を振り返る展覧会を4回にわたって開催しており、いずれも大変ご好評いただいております。来年度は、重要文化財指定記念展に始まり、子どもたちも楽しめる浮世絵や、一人の漆芸家にスポットを当てる展覧会、色に注目して鑑賞するアートなど、多彩な切り口で魅力的な作品の数々を紹介してまいります。概要は下記のとおりです。どうぞご期待ください。また、展覧会期間中は、講演や講座などの関連イベントや、美術館内の茶室「即心庵」での呈茶も実施する予定です。ぜひ足をお運びください。■2024 展示 II地蔵十王像重要文化財指定記念展 地蔵と地獄4月13日(土)~6月9日(日)月曜休館(ただし4/29・5/6開館、4/30・5/7休館)逸翁美術館所蔵の「地蔵十王像」(絹本着色、13世紀)がこの度、国の重要文化財に指定されたことを記念して、同作品を陳列するとともに、細部の詳細な図様を拡大して作品の魅力を解説します。併せて、天・人間・修羅・畜生・餓鬼・地獄の六道を巡って広く庶民を救済してくれることから信仰を得た「お地蔵さん」や、その六道の代表ともいえる恐ろしい「地獄」を描き表した作品・資料を紹介します。これにより、「地蔵と地獄」が様々な関心に支えられて生活文化の中の表象として人々の心に刻み込まれ、また親しまれていたさまを示したいと思います。■2024 展示 IIIいきもの図鑑 ~浮世絵から探し出せ!~7月6日(土)~9月1日(日)月曜休館(ただし7/15・8/12開館、7/16・8/13休館)歌舞伎の世界を描いた浮世絵から「いきもの」を大調査!乗り物の馬、走り去る猪、芸達者な猿、そして可愛い犬・猫・鳥や虫など、江戸から明治期の人々が、日常生活で目にするモノは当然登場します。しかし、それだけではありません。人の姿をしているけれど実は狐や鷺といった美女。妖術で現れる巨大な鷹やガマガエル、はたまた滝をのぼる竜などは、この世のモノにあらず。さらに、ド派手な衣裳や背景にも「いきもの」の姿があります。一目でそれとわかるものから、「え、どこにいるの?」というものまで、可愛く、怪しく、おかしな「いきもの」を探し出してみましょう!■2024 展示 IV*特別展漆芸礼讃 -漆工・三砂良哉-9月21日(土)~11月24日(日)月曜休館(ただし9/23・10/14・11/4開館、9/24・10/15・11/5休館)三砂良哉(みさごりょうさい・1887~1975)は、明治から昭和にかけて活躍した漆芸家です。西宮で代々酒造業を生業としていた家に生まれましたが、幼少期に日本画家守住貫魚に私淑し日本画を学んだ後、明治30年代には漆芸の道に入りました。大阪を代表する漆芸家の一人として活躍し、昭和4年(1929)に小林一三が創立した在阪の工芸作家による「阪急工美会」の幹事、昭和13年(1938)には、武者小路千家十二世家元愈好斎宗守が組織した「清技会」にも名を連ねています。寡作な作家ではありませんでしたが、華やかな場を嫌ったこともあり、未だ高い評価を得られていません。しかし絵画的で風雅な作風で知られ、遺っている作品は技術力の高さだけでなく創作性・デザイン力に満ちあふれています。愈好斎をはじめ、清海泰堂など武者小路千家の茶人や、小林一三に好まれたのもうなずけます。本展は、三砂良哉を大々的に取り上げる日本で初めての展覧会です。天才的な技術を持ちながらも世に知られなかった悲運の漆工・三砂良哉、その漆芸の粋を集めた作品をぜひご覧ください。■2025 展示 I黒い美術(ART)2025年1月18日(土)~3月16日(日)月曜休館(ただし2/24開館、2/25休館)美術に欠かせない色、黒。絵画における水墨画、書における古筆や墨蹟は、黒い墨の濃淡で様々な風景や人物を描き分け、墨のかすれや線の太さや細さで、絵画や文字を書く人の個性を表わします。また、工芸品においては、黒い釉薬の焼き物や、日本人に馴染みの深い漆を用いた作品などがあります。今回の展覧会では、そうした黒をモチーフにした作品に注目して、水墨画や古筆切、墨蹟などの掛軸や、樂茶碗や瀬戸黒茶碗、漆を用いた硯箱や棗、器などを収蔵品の中から展示し、黒い美術(ART)を取り上げます。■「逸翁美術館」について観覧料(1):企画展(2024展示 II、2024展示 III、2025展示 I)一般【個人】700円【団体】500円学生(高校生以上)【個人】500円【団体】400円小人(中学生以下)は無料観覧料(2):特別展(2024展示 IV)一般【個人】1,000円【団体】800円学生(高校生以上)【個人】800円【団体】700円小人(中学生以下)は無料開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)休館日:月曜日(祝日・振替休日の場合は翌日)所在地:大阪府池田市栄本町12-27■茶室「即心庵」と呈茶について小林一三が自ら考案した椅子席で楽しめる茶室「即庵」を、逸翁美術館の館内に「即心庵」として再現し、定期的に呈茶を実施しています。実施日時は変更になることがありますので、ご来館の際必ずHPでご確認ください( )。実施日:展覧会会期中の日曜日 各席5名様(1)10:50、(2)11:30、(3)12:10、(4)13:10、(5)13:50、(6)14:30料金:一服500円※10時より美術館受付で当日分のチケットを販売します(電話等でのご予約はできません)。※ご利用者多数の場合は、9時50分より逸翁美術館1階正面玄関前にて整理券を配布します(整理券はおひとり様2枚までのお渡しとさせていただきます)。公益財団法人 阪急文化財団 リリース 発行元:阪急阪神ホールディングス大阪市北区芝田1-16-1 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年01月24日公益財団法人 阪急文化財団が運営する逸翁美術館では、阪急東宝グループ(現 阪急阪神東宝グループ)の創始者として知られる実業家・小林一三の生誕150年を記念した展覧会を、今年度4回にわたって開催しています。第1弾「阪急昭和モダン図鑑」展(2023年4月15日~6月18日)、そして第2弾「はっけん!小林一三と宝塚」展(同7月1日~9月3日)、第3弾「楽しい茶の湯 タノシイチャノユ」展(同9月23日~12月17日)は、いずれも大変ご好評いただきました。最終第4弾となる「Theコレクター逸翁~その収集に理由アリ~」展では、小林一三(逸翁)コレクションにまつわる、思い出深いエピソードや逸話にスポットライトを当てます。絵画や古筆、陶磁器類、漆芸品など多岐にわたる約5,500点の作品たちは、様々な理由で逸翁と運命の出会いを果たし、コレクションの一つとして加えられました。それらはなぜ逸翁の許にやって来たのか、作品が持つ逸翁との裏話とは。逸翁とコレクションの物語をご覧ください。概要は次のとおりです。【会期】2024年1月20日(土)~3月17日(日)【休館日】毎週月曜日 ただし2月12日開館、2月13日休館【会場】逸翁美術館 展示室【観覧料】一般700円 ※中学生以下無料。各種割引あり。【開館時間】午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)【主な出品】重要文化財「継色紙 あまつかぜ」伝小野道風筆「梅鶯図」久保田米僊筆辰砂六角瓢形写花瓶交趾黄鴨・萌黄鴨香合青花横瓜香合(祥瑞)他、全56点「逸翁美術館」について観覧料:一般【個人】700円【団体】500円学生(高校生以上)【個人】500円【団体】400円小人(中学生以下)【個人】無料【団体】無料開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)休館日:月曜日(祝日・振替休日の場合は翌日)所在地:大阪府池田市栄本町12-27■ご参考「小林一三」について小林一三は、1873(明治6)年、現在の山梨県韮崎市に生まれました。「一三」の名は、誕生日1月3日にちなみます。19歳の時に慶應義塾を卒業し、三井銀行で本店勤務の後、大阪支店に赴任します。元来、文学青年で小説家志望であった一三ですが、銀行員時代の先輩達との出会いから事業の面白さに目覚めていきました。1907(明治40)年、三井銀行を退職し、箕面有馬電気軌道(現、阪急宝塚線・箕面線)を創立します。1910(明治43)年に運行を開始した電鉄事業は、沿線の住宅開発を併せて行うという独創的なアイデアによって好調なスタートを切りました。1918(大正7)年に社名を阪神急行電鉄と改め、1920(大正9)年には神戸線が開通し、「阪急電車」として広く親しまれるようになりました。一方梅田では、1929(昭和4)年に日本初のターミナルデパートとなる阪急百貨店(現、阪急うめだ本店)を開業し、洋食をメインとした大食堂は大人気となりました。また、宝塚歌劇や阪急ブレーブス、そして東宝を設立するなど、たくさんの人たちに楽しんでいただく事業を次々に成功させていきました。このような一三のユニークな発想から生まれたビジネスモデルは、日本の私鉄経営をはじめとして、様々な事業者に影響を与えました。そうした手腕が見込まれて、東京電燈(現、東京電力)の経営を立て直し、1940(昭和15)年には第二次近衛内閣の商工大臣に、戦後には戦災復興院総裁に任命されました。また、一三個人としては、幅広い著作を遺した文化人としての業績も持っており、日常の暮らしの中では、趣味の俳句や茶の湯を通じて多くの人々との交流を楽しみました。多方面に足跡を残した一三は、1957(昭和32)年、享年84歳で没しました。しかし、多くのお客様の暮らしに潤いをお届けするための新たなライフスタイルや娯楽の提案を第一とする一三の精神は、現在も阪急阪神東宝グループの様々な会社に受け継がれています。そして一三が創始した数々の社会事業・文化事業についても、今なお社会の中で息づいています。■今年度の展覧会各回の概要は、以下のニュースリリースをご確認ください。「逸翁美術館 阪急東宝グループの創始者 小林一三の生誕150年を記念した展覧会を開催します」(2023年1月11日付) 公益財団法人 阪急文化財団 リリース 発行元:阪急阪神ホールディングス大阪市北区芝田1-16-1 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年01月10日「ゴッホ・アライブ」は、これまで世界99都市を巡回し、900万人以上を動員してきた海外でも話題の没入型展覧会。その記念すべき100都市目となる東京展がスタートする。ゴッホの作品と生涯を体感する没入型展覧会。©RB Createオーストラリアの企画会社〈グランデ・エクスペリエンセズ〉が創作した本展は、最新のデジタル映像技術とサラウンド音響、そして高精細のプロジェクターを駆使しゴッホの名画を紹介したもの。高音質なクラシック音楽が流れる中、壁や柱、床などのあらゆる場所に、ゴッホ作品3000点の映像が映し出される圧巻の映像体験だ。真っ暗な広い展示室に一歩入れば、音楽とともに現れるのは《ひまわり》や《星月夜》など誰もが知るゴッホの名作。映像の中の絵画で星が流れ、田園風景に煙を上げて汽車が走り、ひまわりは次々と花開いてゆく。そんな動きのある映像で、ゴッホの生涯を伝えているのが醍醐味だ。ゴッホが幼少期を過ごしたオランダ、画家になる夢を抱き過ごしたパリ、芸術家の村を作ろうと移り住んだアルル、精神を病み療養所で過ごしたサン=レミ、絶望の晩年を過ごしたオーヴェール=シュル・オワーズ……。壮絶な死を遂げるまでの、生涯を映した映像と、荘厳な音楽。その後に浮かび上がる自画像の数々を見れば、彼の当時の想いを感じ取っているような気持ちに。「最大7mの巨大スクリーンに映し出された名画からは、絵の具の厚みや質感、ペイント技術などが肉眼以上にはっきりと確認できる。これは本展だからできる新しい名画の楽しみ方でもある」と言うのは本展の制作技術責任者クレイグ・スミスさん。会場に順路はなく、自分の好みで何度でも何時間でも、ゴッホの作品に浸ることができる。またゴッホの絵を忠実に再現した実物大のゴッホの部屋や、ひまわりで埋め尽くされた撮影スポットなども併設。まるで映画のように、絵本のように、拡大鏡のように、撮影スポットとしても。様々なアプローチで楽しめる画期的な展覧会。映像ならではの大迫力に、きっと感動するだろう。Photo:Grande ExperiencesPhoto:Grande ExperiencesPhoto:Grande Experiencesゴッホ・アライブ 東京展寺田倉庫G1ビル東京都品川区東品川2‐6‐42024年1月6日(土)~3月31日(日)10時~18時(最終入場は閉館の60分前まで)1/11休一般3000円ほかキョードー東京 TEL:0570・550・799※『anan』2024年1月3日‐10日合併号より。文・山田貴美子(by anan編集部)
2024年01月06日2024年も楽しみな展覧会が続々と開催予定。【西洋美術ほか編】に続く第2弾では、今年開催が予定されている企画展のなかから、「日本美術」をテーマにした企画や、日本の現代アーティストの個展などをピックアップして紹介します。※各展覧会の会期等は変更になる可能性があります。詳細は各展覧会の公式HPなどでご確認下さい。国宝舟橋蒔絵硯箱本阿弥光悦作江戸時代・17世紀東京国立博物館蔵年明け早々から注目の展覧会が続々と開催される。そのひとつが東京国立博物館 平成館で開催される特別展『本阿弥光悦の大宇宙』(1月16日〜3月10日)だ。本阿弥光悦は、戦国から江戸時代初期にかけて、さまざまな造形にかかわって傑出した品々を生み出し、それらは後代の日本文化に大きな影響を与えた。蒔絵や螺鈿(らでん)などの漆工品、書や茶碗などジャンルを軽々と飛び越えて名品を作り出すだけでなく、プロデューサー的役割も務めた光悦は、晩年には「光悦村」という法華信仰で結ばれた美術工芸分野の職人たちが集まる場所まで作りだす総合芸術家だった。同展では、彼の作品、人物像、厚い信仰など様々な角度から彼について紐解いていく。村上隆《琳派のお花と抽象的図像》(参考画像)2023年 デザインデータ φ150 cm (C)2023 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.日本を代表する現代美術家として世界的に活躍する村上隆の個展『村上隆 もののけ 京都』(京都市京セラ美術館、2月3日~9月1日)も開催される。村上は日本の伝統的な絵画表現から、アニメや漫画、ゲームなどの表現、さらには日本社会のありかたそのものをフラットに取り込み、作品にすることで、人々にアートやその意味を問いかけ続けてきた。国内では8年ぶり、東京以外では初の大規模個展となり、京都以外への巡回はなし。同展に並ぶ作品約170点の多くが新作であり、京都で活躍した画家たちにインスパイアされた作品も複数用意されているという。彼の代表的なモチーフ“お花”の作品はもちろん、「DOBくん」なども登場する。喜多川歌麿《吉原の花》寛政5年(1793)頃ワズワース・アテネウム美術館Wadsworth Atheneum Museum of Art, Hartford.The Ella Gallup Sumner and Mary Catlin Sumner Collection Fund江戸幕府公認の遊廓として、独特の秩序と格式をもって約250年の間続いた吉原。もちろん、この場所で辛酸を舐めた女性たちの歴史も忘れてはならないが、吉原には日夜多くの人々が集い、最先端の流行、文化の発信地としても機能していた。東京藝術大学大学美術館で開催される『大吉原展 江戸アメイヂング』(3月26日~5月19日)では、吉原の歴史や文化、美意識について、喜多川歌麿の浮世絵をはじめ絵画、工芸品、そして妓楼の立体模型などを通して紐解いていくもの。高橋由一が明治期に描いた重要文化財《花魁》や、鏑木清方《たけくらべの美登里》など、明治以降に描かれた吉原像も見逃せない。雪舟筆国宝《秋冬山水図》室町時代(15世紀)東京国立博物館蔵日本美術史上最も重要な絵師ともいわれる雪舟。室町時代に活躍した雪舟の作品のうち、現在6件が国宝に指定されており、これは一人の作家としては最多の数だ。なぜ、雪舟の評価がこれほどまでに突出しているのか?どのようにして「画聖」と称されるまでになったのか?京都国立博物館で開催される特別展『雪舟伝説ー「画聖」の誕生ー』(4月13日~5月26日)は、近世において雪舟がどのように受容されてきたかをたどることで、雪舟の評価が形成されてきた道のりを検証していく。プレスリリースには大きく「雪舟展ではありません」と記されているが、《四季山水図巻(山水長巻)》や《秋冬山水図》など、国宝に指定された雪舟作品6件は全て通期で展示。さらに長谷川等伯や伊藤若冲など幅広い雪舟の“フォロワー”たちの作品から、雪舟が与えた影響を多角的に紐解いていく。竹久夢二《アマリリス》(1919年頃)夢二郷土美術館蔵2024年に生誕140年、没後90年を迎える竹久夢二。甘くセンチメンタルな「夢二式美人」画で一世を風靡した夢二は、デザイナー、文筆家としても活躍。今なお多くのファンを集めている。『生誕140年YUMEJI展大正浪漫と新しい世界』(東京都庭園美術館:6月1日~8月25日、夢二郷土美術館:9月7日~12月8日、ほか25年に3か所で開催)では、岡山の夢二郷土美術館が2022年に新たに発見し、所蔵した油彩画《アマリリス》や、2015年にアメリカで発見された油彩画《西海岸の裸婦》などから、希少ゆえに今まで語られてこなかった夢二の油彩画の魅力を紹介。さらに、同じく近年発見された夢二の渡欧時、渡米時のスケッチブックから素描作品など、およそ170点を展示。新たな発見や最新の研究をふまえ、夢二の新しい側面を浮かび上がらせていく。塩田千春 《The Eye of the Storm》 2022年画像提供:バンコクアートビエンナーレ(C)JASPAR, Tokyo, 2023and Chiharu Shiota赤や黒の毛糸やロープでその土地にちなんだ記憶やものを編み込み、生きることや存在について問いかけるダイナミックかつ繊細なインスタレーションを発表し続けている現代美術アーティスト塩田千春。現在はベルリンを拠点に活躍する塩田の故郷である大阪では16年ぶりの個展『塩田千春つながる私(アイ)』(9月14日~12月1日)が大阪中之島美術館で開催される。同展は、パンデミック以降に意識せざるを得なくなった他者との「つながり」をテーマに、3つの「アイ」(私/I、目/eye、愛/ai)を通じてアプローチしていくというもの。大阪中之島美術館の広がりのある空間を使ったインスタレーションを中心に、初期の絵画やドローイング、立体作品、映像など多様な手法を用いた作品が紹介される。田中一村《アダンの海辺》 1969年個人蔵 (C)2024 Hiroshi Niiyama50歳にして奄美大島に単身で渡り、独自の筆致で亜熱帯の植物を描き続けた田中一村(1908~1977)。東京都美術館で開催される『田中一村展奄美の光 魂の絵画』(9月19日〜12月1日)は、知られざる孤高の画家の生涯を約200点で紹介する過去最大規模の大回顧展だ。69歳でその生涯を閉じるまで作品を発表する機会に恵まれなかった一村だが、近年、そのストイックな人生と濃密な描写が注目され、再評価が高まっている。同展では、奄美の田中一村記念美術館の協力の元、神童と称された幼年期から最晩年に奄美で描かれた作品までその全貌を紹介。近年新発見された資料などをふまえた構成で、一村の真の姿を明らかにする。Photo by Neo Sora (C)2017 Kab Inc.昨年3月に71歳で逝去した坂本龍一のメディア・アートの分野における足跡を紹介する『坂本龍一トリビュート展音楽/アート/メディア』が現在、NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]にて開催中だが、今年の年末には、坂本の大型インスタレーション作品を包括的に紹介する日本では初となる最大規模の展覧会『坂本龍一展(仮)』(12月21日~2025年3月30日)が東京都現代美術館で開催される。先鋭的な音楽活動で時代を切り拓いてきた坂本だが、2000年以降はさまざまなアーティストと協働し、音を展示空間に立体的に設置する試みを積極的に思考、実践してきた。同展では、生前から坂本が同展のために構想していた新作に加え、これまでの代表作を美術館の屋内外にダイナミックに展示。坂本の先駆的、実験的な創作活動の軌跡をたどっていく。2024年を迎えた現在でも、4月以降の展覧会スケジュールを公表していない美術館も多いため、これからも新しい展覧会情報はまだまだたくさん出てくるはず。「ぴあ/アプリ」では、今年もアートに関する最新情報をお届けしていきます。2024年もよろしくお願いします。文:浦島茂世
2024年01月03日個性派展覧会が目白押しとウワサの2024年がいよいよスタート!ここでは、今年、開催が予定されている美術展のなかから「西洋美術」をテーマにした企画を中心に、注目すべき展覧会をピックアップして紹介します。2024年も心をゆさぶるアートにたくさん出会える1年でありますように!※各展覧会の会期等は変更になる可能性があります。詳細は各展覧会の公式HPなどでご確認下さい。ニース市マティス美術館展示風景2022年Succession H. Matisse pour l’œuvre de MatissePhoto: François Fernandez2024年もさまざまなジャンル、時代における巨匠たちの展覧会が目白押しだ。昨年、東京都美術館でフォーヴィスムの巨匠、マティスの大規模個展が開催されたが、2024年は国立新美術館で『マティス自由なフォルム』(2024年2月14日~5月27日)が開催される。今回の展覧会は、色彩の魔術師とも呼ばれた彼が、晩年、筆をハサミに持ち替え切り開いた新境地、「切り紙絵」に焦点をあてたもの。彼が晩年を過ごした南フランスのニース市マティス美術館より、切り紙絵の代表的作例である《ブルー・ヌードⅣ》や4×8メートルの大作《花と果実》を含め切り紙絵の優品が紹介されるほか、絵画、彫刻、版画、テキスタイルなど約150点が展示される。さらに、最晩年にマティスが建設に取り組んだ「ヴァンスのロザリオ礼拝堂」を体感できる空間展示などもあり、マティス芸術をさまざまな側面から体感することができそうだ。コンスタンティン・ブランクーシ 《接吻》 1907-10年、石膏、高さ28.0cm、石橋財団アーティゾン美術館20世紀彫刻の巨匠の全容を紹介する国内美術館では初めての個展も開催される。ロダンに学んだ後に、アフリカやオセアニアの表現を取り込み、独自の世界を構築。20世紀の彫刻史を大きく塗り替えたルーマニア出身のコンスタンティン・ブランクーシの展覧会『ブランクーシ本質を象る』(3月30日〜 7月7日)だ。アーティゾン美術館で開催される今回の個展では、写実性やロダンの影響が見られる初期から、主題の抽象化が進められていく1920年代以降まで約20点の彫刻作品が国内外から集結。さらに貴重なフレスコ画などの絵画作品やドローイング、写真作品など約90点でブランクーシの創作活動の変遷を辿っていく。ロダン以降の20世紀彫刻の領域を広げ、後続の芸術家たちにも大きな影響を与えたブランクーシの歩みを通覧できる貴重な機会だ。明瞭な構成で描かれた風景や室内でありながら現実感がなく不思議で、それでいて惹きつけられずにはいられない「形而上絵画」で知られる画家、ジョルジョ・デ・キリコ(1888〜1978)。ダリやマグリットなどシュルレアリスムの画家たちのほか、多くのアーティストに影響を与えた巨匠のおよそ70年にわたる画業の全体像を見渡す回顧展『デ・キリコ展』が開催される(東京都美術館:4月27日~8月29日、神戸市立博物館:9月14日~12月8日[予定])。「形而上絵画」で注目を浴びたデ・キリコは、1919年以降は画風を大転換。古典絵画へと回帰しつつも、以前の「形而上絵画」も試作するなど、画風をさまざまなに変遷させていったことでも知られる。常に挑戦を続けたキリコの真髄に迫る展覧会だ。『TRIOパリ・東京・大阪モダンアート・コレクション』東京国立近代美術館(5月21日~8月25日)と大阪中之島美術館(9月14日~ 12月8日)で開催される『TRIOパリ・東京・大阪モダンアート・コレクション』は、両美術館、そしてパリ市立近代美術館のコレクションのなかから、共通点のある作品を「トリオ」で組み合わせるというユニークな展覧会。主題やモチーフ、色や形、作品が生まれた背景など、時代や流派、国籍を超えて組み合わされた34のトリオを通して、20世紀初頭から現代までのモダンアートの系譜を浮かび上がらせていく。パリ市立近代美術館のアンリ・マティス《椅子にもたれるオダリスク》、東京国立近代美術館の萬鉄五郎《裸体美人》(重要文化財)、大阪中之島美術館のアメデオ・モディリアーニ《髪をほどいた横たわる裸婦》など、いずれも大都市の美術館として豊かなモダンアートのコレクションを形成してきた各館の名品たちが織りなすさまざまなトリオから、モダンアートの新しい見方を発見することができそうだ。カナレット《ヴェネツィア、サン・ヴィオ広場から見たカナル・グランデ》1728年頃 油彩・キャンヴァス スコットランド国立美術館 (C)National Galleries of Scotland「ヴェドゥータ」と呼ばれる都市景観画の巨匠として活躍したヴェネツィアの画家、カナレットの全貌を紹介する日本初の展覧会『カナレットとヴェネツィアの輝き』が静岡県立美術館(7月27日~9月29日)、SOMPO美術館(10月12日~12月28日)で開催される。17世紀末から18世紀にかけて、イギリス貴族の子弟たちは、見聞を広め教養を身につけるために「グランド・ツアー」なるヨーロッパ周遊旅行を楽しんでいた。人気の旅先であったヴェネツィアでは、旅の記念品として都市の景観を細密に描いた「ヴェドゥータ」が発展し、卓越した描写力を持つカナレットの作品はとりわけ人気があったのだ。そんなカナレットが描いた壮麗なヴェネツィアの風景とともに、カナレットが確立した都市景観画というジャンルを継承した19世紀の画家たちの作品も合わせて紹介される。ルイーズ・ブルジョワ《ママン》1999/2000年所蔵:森ビル株式会社(東京)そして、六本木ヒルズのシンボルにもなっているクモの巨大彫刻《ママン》で知られる彫刻家の日本では27年ぶりとなる大規模個展『ルイーズ・ブルジョワ展』(森美術館、9月25日~2025年1月19日)にも注目したい。パリに生まれたルイーズ・ブルジョワ(1911〜2010)は、裕福ながらも問題を抱える家庭で育ち、後にニューヨークに移住して活躍した20世紀を代表するアーティストのひとりだ。自らの心の痛みや葛藤、生きづらさを投影した彼女の作品は、どれも見る人々の心を揺さぶる力強さを持っている。この展覧会では、ブルジョワの彫刻作品だけでなく、絵画やドローイング、インスタレーションも展示し、その活動の全貌にせまっていくもの。なかでも1930年代後半から1940年代後半までのキャリア初期に描かれた絵画作品の多くは東アジアでは初紹介となる。クロード・モネ《睡蓮》 1916-1919 年頃 油彩/カンヴァスマルモッタン・モネ美術館、パリ(C)musée Marmottan Monet2024年は1874年に第1回印象派展が開催されてから150 年。この節目の年を迎えるに際し、昨年から印象派やモネを扱う展覧会が多く開催されているが、そのなかでも国立西洋美術館で開催される『モネ 睡蓮のとき』(10月5日〜2025年2月11日)は、印象派の巨匠モネの晩年の作品に注目するもの。パリのマルモッタン・モネ美術館から約50点のモネ作品に加え、日本国内の美術館から「睡蓮」をテーマにした絵画が数多くやってくる。会場では、「睡蓮」の大画面に囲まれ、絵画と一体になるような展示空間が演出されるという。光の移ろいをつぶさに描きこんだ作品から、画面には収まりきらないほどのダイナミックな筆致の作品まで、一人の画家が描いたさまざまな睡蓮の表現を楽しもう。アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック《ムーラン・ルージュ、ラ・グーリュ》1891年リトグラフ 193.8×119.3 ㎝ 三菱一号館美術館蔵長期休館中だった三菱一号館美術館は11月に再開館が決定。これを記念した『再開館記念―トゥールーズ=ロートレックとソフィ・カル展(仮称)』(11月23日~2025年1月26日)は、三菱一号館美術館のコレクションを中心にしたロートレック作品と、フランスを代表する現代アーティスト、ソフィ・カルの新作の世界初公開という2つの目玉が並ぶ展覧会だ。ロートレックのパートでは、同館のコレクションのほか、フランス国立図書館の所蔵品も展示。また、ソフィ・カルの展示は2020年に予定されていたものの、コロナ禍でソフィ・カルの来日が叶わず中止となったもの。4年の歳月を経てようやく実現の運びとなった。三菱一号館美術館としては初の現存作家の展覧会でもある。ソフィ・カルは、三菱一号館美術館が所蔵するオディロン・ルドン《グラン・ブーケ》に着想を得た新作を初公開するほか、約40点を展示予定だ。上記以外にもさまざまな展覧会や芸術祭が各地で予定されている。気になる展覧会をしっかりチェックして、2024年もアート鑑賞を存分に楽しもう。文:浦島茂世
2024年01月02日人気アニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』の10周年を記念した展覧会「クロメスタジア スコープ(CHROMESTHESIA SCOPE)」が、松坂屋上野店 6階催事場にて2024年2月16日(金)から3月6日(水)まで開催される。人気アニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』10周年記念の体験型展覧会2012年より放送が開始された『PSYCHO-PASS サイコパス』は、巨大監視ネットワーク・シビュラシステムが人間の心理状態を数値化し管理する近未来世界を舞台に、正義を問われる警察機構の活躍を描いたアニメーション作品。放送後まもなく話題を呼び、テレビアニメだけでなく、劇場版も人気を博している。そんな『PSYCHO-PASS サイコパス』の放送10周年を記念する展覧会として開催される「クロメスタジア スコープ」。会場では、10年間の軌跡を振り返りながら、物語を追体験できる。<簡易色相診断エントランスゲート>を抜けた先に広がる展示×体験来場者は、エントランスに設置された、色相をチェックする<簡易色相診断エントランスゲート>を抜けて、展覧会のメイン会場へ。見どころは、『PSYCHO-PASS サイコパス』ファンなら一度はやってみたい、<ドミネーター>体験や<シビュラシステムの実物大立像>体験だ。<ドミネーター>体験物語の中で、常守朱をはじめ公安局員が手にする<ドミネーター>は、対象の人間の心理状態から犯罪係数を測定し、脅威レベルに応じて変形する銃型の武器。会場では、ドミネーター体験付き入場券を購入した人のみ、家電メーカーCerevo製の<ドミネーター>を実際に体験することができる。リアルな<ドミネーター>を手にすれば、公安局員の一員のような気分になれそうだ。なお、特典として「オリジナルラバーバンド」全3種から1種をランダムに受け取ることができる。<シビュラシステム>を再現した実物大立像人間の心理状態を数値化し管理する巨大監視ネットワーク<シビュラシステム>を精巧に再現した実物大立像は必見。「クロメスタジア スコープ」で初公開となる。来場特典も用意来場特典として「オリジナル証明写真風シール(全3種)」を1枚プレゼント。デザインには常守朱や狡噛慎也、宜野座伸元が用意されており、ランダムで配布される。【詳細】PSYCHO-PASS サイコパス 10周年記念展覧会「クロメスタジア スコープ(CHROMESTHESIA SCOPE)」会期:2024年2月16日(金)~3月6日(水)会場:松坂屋上野店 6階催事場住所:東京都台東区上野3-29-5入場時間 :10:00~18:00(19:00閉場)、最終日は17:00まで(18:00閉場)※会期中無休※状況により営業日や時間、展示内容、イベント内容等に変更が発生する場合あり。入場料:一般・大学生 1,800円(1,600円)、中高生 1,000円(800円)、小学生 700円(500円)※未就学児は無料※小学生以下は必ず保護者(18歳以上)同伴で入場。保護者は入場券の購入が必要。※入場料の( )内は前売料金。■ドミネーター体験付き入場券価格:一般・大学生のみ 2,200円(2,000円)※会場内での体験時に特典としてオリジナルラバーバンドを1個プレゼント。【問い合わせ先】松坂屋上野店TEL:03-3832-1111(代表)
2023年12月31日展覧会「日本の山海」が、東京・白金台の松岡美術館にて、2024年2月27日(火)から6月2日(日)まで開催される。日本画家がとらえた「日本の山海」四方を海に囲まれ、豊かな山林を有する日本。人々の暮らしに恵をもたらす一方で、時に猛威を振るう自然は、古くから信仰の対象とされてきた。しかし近代化が進むと、信仰や生活のためではなく、調査研究やレジャーとして山に登る人が増加。1894年には志賀重昂(しが しげたか)のベストセラー『日本風景論』が出版され、芸術家を含む日本人の景観意識に大きな影響を与えた。日本風景画&志賀重昂の文章を並べて紹介展覧会「日本の山海」では、「松岡美術館の創設者である松岡清次郎が自然に見出した美しさにも、志賀重昂の影響があるのではないか」という仮説のもと、日本風景画を志賀重昂の流麗な文章とともに紹介。近世以降の日本画家が描いた山や海から、日本の自然美を堪能することができる。9点の“富士の絵”注目は、日本最高峰の名山である“富士山”を捉えた作品たち。志賀重昴は『日本風景論』で「『名山』中の最『名山』を富士山となす」と記している。富士山は明治時代以前にも崇敬をあつめ、名山として認識されており、絵画にあらわされてきたが、「富士山が日本一の名山である」というイメージは明治時代以前にはなかったものだ。展覧会には、狩野常信の《富士三穂図》をはじめ、橋本雅邦の《春景富岳図》や下村観山の《富士》など、江戸時代から昭和時代にかけて描かれた9点の富士の絵が登場。それぞれの時代の日本画家が捉えた富士山を概観できる。竹内栖鳳や寺崎廣業“西の栖鳳、東の廣業”と並び称される、竹内栖鳳(たけうち せいほう)と寺崎廣業(てらさき こうぎょう)の作品も展示。モチーフを切りつめ群青の海を抽象的にとらえた竹内栖鳳の海景画《晴海》や、写生と装飾性が調和した寺崎廣業の風景画《春海雪中松図》などを間近で観ることができる。横山大観《黎明》&山下新太郎の油彩画もさらに、横山大観の手による《黎明》や、山下新太郎の油彩画《黒部峡谷鐘釣附近》、池上秀畝の《巨浪群鵜図》など、日本の山海を描いた多種多様な作品がラインナップする。【展覧会概要】展覧会「日本の山海」会期:2024年2月27日(火)~6月2日(日)[前期]2月27日(火)~4月14日(日) [後期]4月16日(火)~6月2日(日)※絵画作品の一部入れ替えがある。会場:松岡美術館住所:東京都港区白金台5-12-6開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)※毎月第1金曜日は10:00~19:00(入館は18:30まで)休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日)入館料:一般 1,200円、25歳以下 500円、高校生以下・障がい者手帳の所持者 無料※会期や開館情報は変更となる場合あり(最新情報については、美術館ホームページなどを要確認)■同時開催「アジアのうつわ」■通年企画「古代エジプトの美術平穏と幸せへの願い」【問い合わせ先】松岡美術館TEL:03-5449-0251
2023年12月30日写真を中心に映像、映画、空間のインスタレーションまで手掛ける蜷川実花。近年はデータサイエンティストの宮田裕章らと共に、クリエイティブチーム〈EiM(エイム)〉としても活動している。そんな彼女が〈EiM〉として挑む本展「蜷川実花展 Eternity in a Moment 瞬きの中の永遠」は、自身にとっても過去最大規模となる体験型展覧会。地上200m超、総面積が約1500平方メートルのスケールを持つ会場には、桃源郷をイメージした全11の美しい作品が登場する。映画監督の顔も持つ蜷川実花の真骨頂。桃源郷を体験する大規模展。映像は全て本展のために制作された新作&撮り下ろし。どれも幻想的な美しさながら、CGなどを使わずに現実を切り取ったものを、非現実な美しさへと昇華している。展示する作品は、それぞれが建築、音楽、舞台美術など各分野のプロフェッショナルらと共創し、作品ごとに異なるチームメンバーで完成させたもの。どの作品も、展覧会の顔となるクオリティの高さだ。これらの作品は、会場のスペースに合わせて計算して制作された。外光すらも作品の一部として取り入れているので、ゲストは訪れるたびに異なる表情を楽しむことができる。それゆえに、他の施設への巡回などはできない。まさに唯一無二の展覧会なのだ。イントロは、蜷川実花の代名詞ともいえる鮮やかな極彩色のイメージを覆す、漆黒の暗闇から始まる。次に登場する《Flashing Before Our Eyes》は最高天高15mのドーム型天井全面を使った大型のインスタレーション。動と静、生と死、緊張と緩和など対となる概念が走馬灯のように現れる。無意識の状態から、意識を取り戻して再び目覚めるまでをイメージした作品だ。《Intersecting Future》は上下左右、鑑賞者の視界一面を埋めつくす花々の様子を桃源郷のように表現。これは映画のセット技術を活用した迫力のある体験型展示だ。《胡蝶のめぐる季節》は蝶に誘われながら、四季の映像を巡る作品。投影される花々はCGではなく実物。6層ものスクリーンを行き交う鑑賞者も、作品の一部となる仕掛けになっている。「何気ない日常の景色も少し見方を変えるだけで、全く異なる美しさや情感に出合うことができる。本展の核である映像全てに共通するのが、夢のように見える美しい景色であっても、全て現実の映像であること、それらの大半は人々の日常にある、何気ない場所で撮影されている」という〈EiM〉のメッセージの通り、本展を見れば、日常のモノの見方が少し変わるかもしれない。《Flashing Before Our Eyes》イメージ《Intersecting Future》イメージ《胡蝶のめぐる季節》イメージMika Ninagawa1972年、東京都生まれ。写真家、映画監督。木村伊兵衛写真賞ほか多数受賞。『ヘルタースケルター』(2012)、『Diner ダイナー』(2019)はじめ映画を5作、Netflixドラマ『FOLLOWERS』を監督。クリエイティブチーム「EiM:Eternity in a Moment」の一員としても活動中。蜷川実花展 Eternity in a Moment 瞬きの中の永遠TOKYO NODE GALLERY A/B/C東京都港区虎ノ門2‐6‐2虎ノ門ヒルズ ステーションタワー 45F開催中~2024年2月25日(日)月・水・木・日・祝日10時~20時(火曜~17時、金・土・祝前日~21時。入場は閉館の30分前まで)年末年始等休館日あり一般2800円ほかTEL:03・6433・8200(トウキョウ ノード インフォーメーション)※『anan』2023年12月20日号より。文・山田貴美子(by anan編集部)
2023年12月20日展覧会「生誕150年池上秀畝─高精細画人─」が、東京の練馬区立美術館にて、2024年3月16日(土)から4月21日(日)まで開催される。その後、5月25日(土)から6月30日(日)まで、長野県立美術館に巡回する。“旧派”の日本画家・池上秀畝池上秀畝(いけがみ しゅうほ)は、明治時代から昭和時代にかけて活躍した日本画家だ。大画面の華麗な花鳥画を得意とした秀畝は、屋敷や御殿を飾る屏風作品や障壁画を数多く手がけている。その作例として、現在のホテル雅叙園東京の「秀畝の間」や百段階段の「静水の間」に描かれた天井絵を挙げることができる。長野に生まれた秀畝は、伝統に基づく「旧派」を代表する画家として、国が主催する官展で活躍した。一般に旧派の作品は、同じく長野出身の菱田春草らが牽引した「新派」の日本画に比べて、現在その知名度は限られている。しかし、旧派は当時の展覧会で評価されるばかりでなく、屏風作品などは装飾美術としても認められていた。さらに、秀畝は、写生を重視した描写に、新派の画家が試みた空気感の表現などを取り入れるなど、伝統にとらわれない表現を追求している。展覧会「生誕150年池上秀畝─高精細画人─」では、秀畝の人生と代表作をたどりつつ、その画歴を紹介。文展や帝展に出品された代表作、大画面の屏風作品などに加えて、初公開となる写生帖を展示するとともに、「旧派」と呼ばれた画家に新たな視点から光をあててゆく。池上秀畝と師・荒木寛畝明治7年(1874年)に生まれ、幼い頃から絵を描いていた秀畝は、明治22年、本格的に絵を学ぶために上京し、絵師の荒木寛畝(あらき かんぽ)に師事。寛畝は、伝統的な書画ばかりでなく、一時期は高橋由一や五姓田義松らと並び称される油彩画の名手であったという。このように写生を重んじる姿勢は、秀畝にも息づくこととなる。本展の序盤では、《日蓮上人避難之図》といった秀畝の初期作を、師・寛畝の作品とともに展示し、秀畝の学習の一端を紹介する。官展の出品作と代表作秀畝は、明治40年(1907年)に文展が始まって以降、意欲的に作品を出品。3回目の出品となる第4回文展で三等賞を受賞し、大正5年(1916年)からは3年連続で文展特選を受賞するなど、画壇を代表する画家となってゆくことになる。会場では、第4回文展の受賞作《初冬》、特選を受賞した《夕月》や《四季花鳥図》など、官展の出品作を一堂に集めるとともに、《松に白鷹・桃に青鸞図》をはじめ、皇族や華族の御殿や屋敷を飾った代表作も紹介する。大画面の屏風作品を体感展覧会への出品作において、会場で存在感を示す大画面の屏風作品は、日本画会場の花形であった。秀畝は、出品作として屏風作品を手がける一方、それ以外でも多くの屏風作品を残している。本展の終盤では、《竹林に鷺図》や《桐鳳凰図》、《翆禽紅珠》などの屏風を紹介。一部の屏風は、畳に座って間近で鑑賞できるよう展示する。展覧会概要展覧会「生誕150年池上秀畝─高精細画人─」会期:2024年3月16日(土)〜4月21日(日) 会期中、4月1日(月)に展示替えあり会場:練馬区立美術館住所:東京都練馬区貫井1-36-16開館時間:10:00〜18:00(入館は17:30まで)休館日:月曜日観覧料:一般 1,000円、高校生・大学生・65〜74歳 800円、中学生以下・75歳以上 無料※各種割引制度あり(詳細については美術館ウェブサイトを参照)※初回のチケット半券を受付に提示することで300円割引■巡回情報・長野県立美術館会期:2024年5月25日(土)〜6月30日(日)住所:長野県長野市箱清水1-4-4【問い合わせ先】練馬区立美術館TEL:03-3577-1821
2023年12月20日大胆な構図と斬新な作風で有名な日本絵画の鬼才・伊藤若冲(じゃくちゅう)や長沢芦雪(ろせつ)。そんな従来のイメージを一新する、ゆるくてユーモアあふれる作品を紹介しているのが、特別展『癒やしの日本美術―ほのぼの若冲・なごみの土牛―』。まるでゆるキャラのような若冲の《布袋図》や、もふもふの描写がたまらない芦雪の《菊花子犬図》など、希少な個人所有品も数多く登場する。その可愛らしさに、きゅんとする。思わず笑みがこぼれる日本美術。また奥村土牛(とぎゅう)の《兎》や竹内栖鳳(せいほう)の《鴨雛》といった、ふわふわの動物画、愛らしい子供画など、キュートなモチーフが集まっていて、日本画初心者も気軽に楽しめるはずだ。伊藤若冲《伏見人形図》1799(寛政11)年紙本・彩色山種美術館伏見稲荷の土産物として知られる素朴な伏見人形は、若冲が長年好んで取り上げた絵のモチーフ。伊藤若冲《布袋図》18世紀(江戸時代)紙本・墨画個人蔵特にふくよかな姿の布袋さん。吉祥画題でおなじみの、このテーマの作品も数多く残っている。長沢芦雪《菊花子犬図》18世紀(江戸時代)絹本・彩色個人蔵子犬の絵でも有名な円山応挙の弟子・長沢芦雪。彼の犬の絵は師匠譲りで写実的だったが、次第にゆるくなり、キュートなフォルムの子犬画は江戸時代にも大ブレイクした。特別展『癒やしの日本美術―ほのぼの若冲・なごみの土牛―』山種美術館東京都渋谷区広尾3‐12‐36開催中~2024年2月4日(日)10時~17時(入場は閉館30分前まで)月曜(1/8は開館)、12/29~1/2、1/9休一般1400円ほかTEL:050・5541・8600(ハローダイヤル)※『anan』2023年12月13日号より。文・山田貴美子(by anan編集部)
2023年12月12日あべのハルカス美術館では、日本美術や西洋美術、現代アートなど多彩な展覧会を開催しています。2024年度は4月より「徳川美術館展 尾張徳川家の至宝」、7月より「あべのハルカス美術館開館10周年記念 広重 ー摺の極ー」の開催を予定しております。(既報のとおり。詳細は別紙参照)上記2本の展覧会に続き、新たに2024年度後半に開催する展覧会が決定しましたのでお知らせいたします。「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」会 期 :2024年10月12日(土)~2025年1月5日(日)共 催 :読売テレビ、産経新聞社開 催 趣 旨 :19世紀後半、モネへの酷評に始まるも西洋美術の伝統を覆した印象派。フランスに留学していた画家たちは、革新的な表現手法を持ち帰り各国で独自に展開していきました。本展では、1898年にアメリカ・ボストン近郊に開館して以来、早くから印象派の作品を収集してきたウスター美術館の所蔵品を中心に出品。とくにアメリカにおける印象派の諸相に注目し、その衝撃と影響をたどります。This exhibition was organized by the Worcester Art Museum※上記の画像データは貸出が可能です。ご希望の方はお問合せください。また、事前に原稿の確認が必要になります。(画像の使用は、本展覧会をご紹介いただく媒体に限ります。ご使用後は破棄をお願いします。)※開催1ヶ月前を目処に詳細なプレスリリースを皆様のもとへお送りします。別紙: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年12月12日展覧会「ナガノ展~ちいかわ、ナガノのくま、ナガノ作品の原画が大集合!~」が、名古屋松坂屋にて、2023年12月13日(水)から12月30日(土)まで開催される。東京など全国を回った9都市目となる巡回展だ。ちいかわやナガノのくまなど、 “ナガノ作品”を一堂に展示展覧会「ナガノ展~ちいかわ、ナガノのくま、ナガノ作品の原画が大集合!~」では、“なんか小さくてかわいいやつ”通称「ちいかわ」、「ナガノのくま」、「もぐらコロッケ」など、ナガノ作品の原画200点以上を展示。貴重なラフ原稿や下描きスケッチ等の公開、さらにはナガノ作品の中に入り込めるようなフォトスポットが設置されるなど、ナガノワールドをとことん体感できる展覧会となっている。第1章:ちいかわと仲間たち展示は、第1章から第3章まで、各キャラクターにフィーチャーした構成に。第1章では、ナガノ作品を代表する「ちいかわ」に焦点を当てる。「ちいかわ」は、くまのイラストエッセイの合間に「こういう風になってくらしたい」という願いを込めて誕生した。会場では、ちいかわやハチワレ、うさぎたちの日々の描写から、ちいかわたちを取り巻く世界は残酷かもしれないと感じさせつつも、こんな笑顔で「くらしたい」と共感できるような展示空間に。彼らの生活ぶりがよく分かる原画などが展示される。第2章:くまの食べ歩き続く第2章では、2018年3月にスタートした『MOGUMOGU食べ歩きくま』に着目。仕上げまでアナログで描かれた食べ物のイラスト、くまのリアクションや言葉には、ナガノの「食べること」に対する深い愛が詰まっている。展示作品を見れば、食べ歩きくまと同じ場所を訪れ、同じものを食べたくなること間違いなしだ。第3章:くまと仲間たち2018年6月、コロッケの味がするもぐら「もぐらコロッケ」の誕生と共に、くまたちの「物語」が紡がれ始めるように。第3章では、もぐらコロッケをはじめ、くまやその仲間たちが集結。くまのベストフレンドである優しいパグさん、圧倒的なパワーでなぜかくまがお気に入りのマレーグマ、トリックスターのユニコーン&バイコーン、その背後で暗躍する、くまに似た謎の存在といった、様々なキャラクターが登場し、ナガノワールドの原点を垣間見ることができる。展覧会オリジナルグッズも販売会場では、展覧会オリジナルグッズを販売。ナガノフレンズを描いたマット缶バッジや、ナガノのくまのぬいぐるみなど、全38種類が展開される。【詳細】展覧会「ナガノ展~ちいかわ、ナガノのくま、ナガノ作品の原画が大集合!~」期間:2023年12月13日(水)~12月30日(土)会場:松坂屋名古屋 本館7階 大催事場住所:愛知県名古屋市中区栄3-16-1時間:10:00~18:00(19:00閉場)※最終入場は閉場時間の1時間前まで。※最終日の最終入場は16:00まで(17:00閉場)。※一部日時指定制。※詳細はナガノ展HPを確認。<グッズ例>・ナガノフレンズ マット缶バッジ in カプセル(全15種)1点 300円※1人5点まで。・ナガノマーケット ナガノのくまぬいぐるみS THE BLACK 2,310円・ナガノフレンズ ハンドタオル 各660円
2023年12月09日今月24日に開業する麻布台ヒルズの一角に、麻布台ヒルズギャラリーがオープンする。その開幕を飾るのが注目のアーティスト、オラファー・エリアソンの展覧会だ。光と水、幾何学形態が描く、自然が秘める美をこの目で。「本展のねらいは、敷地内にある森JPタワーのオフィスロビーで公開されるパブリックアート、《相互に繋がりあう瞬間が協和する周期》のコンセプトを探求することにあります。ぜひパブリックアートを観賞してからご来館ください」と森美術館アソシエイト・キュレーターの德山拓一さん。本作は小さな11面体が連なる作品で、リサジュー曲線と呼ばれる数式が導き出す図形を立体にしたもの。環境問題を扱ったテーマで知られるエリアソンだが、幾何学的な形態の研究を長年続け、その集大成ともいえる。会場ではこの作品が生まれたバックグラウンドとして、新作を含む日本初公開の15点が展示される。エリアソンの名を一躍有名にしたのは、2003年、ロンドンのテート・モダンで発表した大型のインスタレーション《ウェザー・プロジェクト》だ。「夕焼けを再現した作品で、それ以降も身の回りにある自然現象や光、水などを使い、見る、聞くといった知覚に訴えかける作品を制作しています。非常にシンプルですが、強いインパクトを与えるのが特徴です」今回も水を使った大規模なインスタレーションや光の反射を用いた作品が展示されるほか、ドローイングマシンを体験できるコーナーも。「美しさとは人の感覚に直接訴えかけるもので、美しさが人の意識を変えることができると信じている」とは、德山さんが作家にインタビューした際に印象に残った言葉だとか。「彼の作品は、光はこんなにきれいなんだ、水でこんなに複雑な表現ができるんだと、その本質的な姿を出現させてくれます。そうした個々の気づきを意識の変革につなげるのが素晴らしい。本展もそういう観点から観てもらえれば嬉しいです」《相互に繋がりあう瞬間が協和する周期》(部分)2023年展示風景:麻布台ヒルズ森JPタワーオフィスロビー、2023年撮影:木奥恵三小さな11面体の特定の面と面をつなぎ合わせることで、リサジュー曲線を描く立体作品。1つでも面がずれると全く異なる形になってしまうとか。《蛍の生物圏(マグマの流星)》2023年撮影:Jens Ziehe3重に重なるガラスの多面体を通過した光の乱反射が七色に変化する。イマーシブル(没入型)な体験ができる美しい作品。《瞬間の家》2010年撮影:Christian Uchtmann展示会場の半分を占める、水を使った大型インスタレーション。自在に形を変えられる水の特性を生かした表現に注目を。スタジオ・オラファー・エリアソン キッチンでの昼食の様子(2017年)撮影:Maria del Pilar Garcia Ayensa会期中、麻布台ヒルズギャラリーカフェでは、ベルリンにあるスタジオ・オラファー・エリアソン キッチンとのコラボレーションメニューを味わえる。麻布台ヒルズギャラリー開館記念 オラファー・エリアソン展:相互に繋がりあう瞬間が協和する周期麻布台ヒルズギャラリー東京都港区虎ノ門5‐8‐1麻布台ヒルズガーデンプラザA MB 階11月24日(金)~2024年3月31日(日)10時~19時(火曜~17時、金・土・祝前日~20時。入館は閉館の30分前まで)1月1日休一般1800円ほかazabudaihillsgallery@mori.co.jp※『anan』2023年11月29日号より。取材、文・松本あかね(by anan編集部)
2023年11月28日ワタリウム美術館で『梅田哲也展待ってここ好きなとこなんだ』という名の展覧会が開かれる。ワタリウム美術館で初となるパフォーマンス公演のような展覧会となり、会期は1期:12月1日(金)〜2024年1月14日(日)、2期:1月16日(火)〜28日(日)に分かれ、内容が変化する。船で夜の水路を巡る「入船(ニューふね)」など、さまざまな場所でツアー形式の作品を発表して来た梅田哲也。今回は、ワタリウム美術館の建築的な側面に焦点を当て、これまで展示室として使用されていなかった部屋も初めて公開される。これは、ワタリウム美術館を劇場として開催される舞台公演でもある。観客はツアーの進行中にところどころで登場するキャストの言葉に誘導されながら、展示室やバックヤードを巡り、日常の風景が異なって見えるような仕掛けと出合う。ワタリウム美術館のある三角の土地は、1964年の東京オリンピックのために建設された道路が住宅密集地を切り裂いたことから発生し、そこへ和多利一家が引っ越してくることから始まる。1972年、母の志津子が現代アートギャラリー、ギャルリー・ワタリをオープンし、それがワタリウム美術館の前身となる。こうした美術館の建設以前や建物に刻まれた行動の痕跡などを辿りながら、音や光、物体の動きなど、鑑賞する行為と交差していく。ツアーは少人数で行い、時間差で出発し、約50分。見る者も見られる者となるだろう。事前申し込みが必要となるため、詳細をチェックしてから出かけたい。<開催情報>『梅田哲也展wait this is my favorite part待ってここ好きなとこなんだ』会期:<1期>2023年12月1日(金)~2024年1月14日(日) <2期>2024年1月16日(火) ~2024年1月28日(日)会場:ワタリウム美術館+空地時間:13:00~19:00(毎20分ごとにスタート、最終入館は18:00)※所要時間約50分休館日:月曜(1日8日は開館)、12月31日(日)~1月3日(水)料金:一般2,800円、25歳以下/65歳以上は2,000円(要証明書)、ツアー・フリーパス5,000円公式サイト:
2023年11月22日展覧会「和田誠 映画の仕事」が、東京の国立映画アーカイブにて、2023年12月12日(火)から2024年3月24日(日)まで開催される。和田誠と映画和田誠は、日本を代表するイラストレーター、グラフィックデザイナーだ。たばこ「ハイライト」のデザインや、『週刊文春』の表紙で広く知られるほか、書籍の挿画や装丁も数多く手掛けた。さまざまな分野で業績を残した和田は、“映画”の世界でも才能を発揮。また、少年時代から映画に深い関心を向けていた和田は、多摩美術大学在学中、映画『夜のマルグリット』の手描きポスターで、当時若手デザイナーの登竜門であった日宣美賞の受賞を果たしている。“映画”にテーマを絞った初の展示展覧会「和田誠 映画の仕事」では、約60年にもわたる和田誠の創作活動のなかから“映画”にテーマを絞って作品を展示。映画を「知った・描いた・語った・集めた・撮った」の5つの切り口から、和田誠と映画の繋がりを振り返る。和田が手掛けた映画ポスター・映画書が勢揃い若手デザイナーとして活躍する傍ら、映画ポスターの製作をはじめた和田誠。展覧会では、若き日の「日活名画座」ポスターから、劇場公開用・映画祭ポスター、加えて俳優や監督など映画人のイラストレーションを活かして装丁を手掛けた映画書の数々を楽しむことができる。“映画監督・和田誠”に再注目さらに、和田誠の“映画監督”としての一面にも注目。1964年の短編アニメーション作品『MURDER!』を製作し、高い評価を受けた和田は、1984年の『麻雀放浪記』をはじめ、4本の優れた長篇娯楽映画を監督した。和田のアニメーションに対する情熱、そして劇映画監督としての道のりに焦点を当てた展示も見どころのひとつだ。ポスターのコレクションやお気に入りの映画音楽も会場では、和田誠自身がコレクションしていた映画フィルムやポスターの一部も公開。また、監督した4つの映画作品で使用した音楽や主題歌、そして、和田が愛し続けたアメリカ映画の名曲などを聴ける“音楽展示コーナー”も用意。和田の映画にまつわる仕事と関心を幅広く紹介する、豊富な内容の展覧会となっている。展覧会概要展覧会「和田誠 映画の仕事」会期:2023年12月12日(火)〜2024年3月24日(日)会場:国立映画アーカイブ 展示室(7階)住所:東京都中央区京橋3-7-6開館時間:11:00〜18:30休室日:月曜日、12月26日(火)~1月4日(木)料金:一般 250円(200円)、大学生 130円(60円)※65歳以上、高校生以下及び18歳未満、障害者手帳の所持者(付添者は原則1名まで)、国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズは無料※料金は常設の「日本映画の歴史」の入場料を含む※( )内は20名以上の団体料金※学生、65歳以上、障害者手帳の所持者、キャンパスメンバーズはそれぞれ入室の際に、証明できるものを提示※国立映画アーカイブが主催する上映会の観覧券(オンラインチケット「購入確認メール」またはQRコードをプリントアウトしたもの)を提示すると、1回に限り団体料金を適用【問い合わせ先】TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)
2023年11月13日