トニー・レオンが10年ぶりに来日! 自身のキャリアについて語ったイベントをレポート
その意味で『2046』は、ウォン・カーウァイ監督と撮った映画の中でも、特別な作品です」
再びチャウを演じるにあたって、トニーは監督に『花様年華』にはなかった“髭”をリクエストしたという。
「監督の返事は『ダメ』でした。しかし、役者にとって小さなものでもいいので、役に入るためのきっかけは大切です。だから、『絶対に必要です』と押し切りました。完成後、この映画はカンヌ国際映画祭でプレミア上映されましたが、そのパーティで監督から『髭があって正解でしたね』と言われました」と笑顔で語った。
©2023 TIFF
最後に、次回作についても明かしてくれた。
「今後はヨーロッパの映画にも出てみたいと思っていたところ、来年ドイツで撮影する映画に出演することが決まりました。今は8か月の準備期間を得て、役作りのためにたくさんの本や資料を読んでいます」
日本の映画にも出てもらいたいという問いかけに、「間違いなくそういうチャンスはあると思います。
異なる国、地域の映画製作チームと一緒に仕事をすることが、長年の私の夢ですから」
トーク・イベント中のトニーは、自分の言葉が訳されている時には会場を見渡し、時折笑顔を見せるなど、久しぶりの日本のファンとの顔合わせを楽しんでいた様子。