もふもふした子犬の姿に思わずきゅん! 若冲や土牛の作品も登場、癒やしの日本美術展
大胆な構図と斬新な作風で有名な日本絵画の鬼才・伊藤若冲(じゃくちゅう)や長沢芦雪(ろせつ)。そんな従来のイメージを一新する、ゆるくてユーモアあふれる作品を紹介しているのが、特別展『癒やしの日本美術―ほのぼの若冲・なごみの土牛―』。まるでゆるキャラのような若冲の《布袋図》や、もふもふの描写がたまらない芦雪の《菊花子犬図》など、希少な個人所有品も数多く登場する。
その可愛らしさに、きゅんとする。思わず笑みがこぼれる日本美術。
また奥村土牛(とぎゅう)の《兎》や竹内栖鳳(せいほう)の《鴨雛》といった、ふわふわの動物画、愛らしい子供画など、キュートなモチーフが集まっていて、日本画初心者も気軽に楽しめるはずだ。
伊藤若冲《伏見人形図》1799(寛政11)年紙本・彩色山種美術館
伏見稲荷の土産物として知られる素朴な伏見人形は、若冲が長年好んで取り上げた絵のモチーフ。
伊藤若冲《布袋図》18世紀(江戸時代)紙本・墨画個人蔵
特にふくよかな姿の布袋さん。吉祥画題でおなじみの、このテーマの作品も数多く残っている。
長沢芦雪《菊花子犬図》18世紀(江戸時代)絹本・彩色個人蔵
子犬の絵でも有名な円山応挙の弟子・長沢芦雪。