懐かしくて新しい! 「百段階段」を舞台に全国各地の“レトロ”を旅する展覧会
4人の作家が手がけた、日本の“レトロ”をモチーフにした作品を巡り、全国各地の旅情や時代の味わいを感じる展示「懐かしく新しい“レトロ”を旅する 古今東西ニッポンの風景」が東京都指定有形文化財「百段階段」で開催。『日本全国 地元パン』の著者・甲斐みのりさん、《ゆのまちネオン》の作者・はらわたちゅん子さんに、作品に対する想いを聞きました。
“昭和の竜宮城”と謳われた建物を舞台に“レトロ”を旅する。
甲斐みのり(以下、甲斐):旅先で手みやげに喜ばれそうなお菓子を探すのが好きで、地方のお菓子屋さんではパンも作る所が多いことに気がついて。なぜだろうという疑問から全国のパンを食べ歩き、研究してかれこれ20年。
はらわたちゅん子(以下、はらわた):20年……(嘆息)、すばらしい探究心ですね。私は高知の出身で、県内には18の酒蔵があり、繁華街もとても賑やか。ネオンサインのある風景が身近で、あるときイラストの線をネオン管として表現したらどうだろう?とひらめき、「ネオン画」につながりました。
甲斐:ネオン管で表現された《ゆあがりネオン》を見て“ネオン浴”という言葉が浮かびました。ネオンの光を浴びると非日常に誘われますね。