暗い~、ハッピーになれない~! だけど観てほしい! “善意”を問いかける『水平線』
記者と対峙するのは彼だけなので、その緊迫感と説得力たるや。セリフは少ないけど、負ってる業の深さがビシビシ伝わる強烈な芝居なのですよ。そもそも家族の遺骨が見つかってないのに、埋葬場所や費用の工面がつかない人のために散骨業をしてるキャラクターだから、複雑な気持ちなのは当たり前。でも、ピエールさんが演じることで、ふしぶしで醸し出す空元気的な明るさが見事に空虚さのアクセントになるの。いやー、ぶったまげた。この衝撃、スクリーンで体感いただかないことには始まりません。ぜひとも劇場に駆けつけておくんなまし!
『水平線』監督/小林且弥脚本/齋藤孝出演/ピエール瀧、栗林藍希、足立智充、内田慈、押田岳、円井わん、渡辺哲ほか3月1日よりテアトル新宿ほか全国順次ロードショー。©2023 STUDIO NAYURA
※『anan』2024年3月6日号より。
文・よしひろまさみち
(by anan編集部)
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