賀来賢人の新たなる挑戦「日本のみならず世界の反応がどうなのかワクワクしています」
また、デイヴのアイデアでアメリカの映画監督ブライアン・デ・パルマのような世界観で’70年代~’80年代の薫りがする音楽や映像美を追求したり、そうかと思えばネットで忍者の専門用具をポチる描写を入れたり(笑)。そういう緩急をつけながら忍びの世界をより魅力的に見せつつも、もうひとつ大事にしたのは、家族の絆。家族の在り方って、世界共通の普遍的な題材でもあると思っていて。僕、映画『リトル・ミス・サンシャイン』が大好きで、そんな家族ならではのあたたかみをどこかに描きたかったんです。今作ではいつの間にか団欒をなくし、機能しなくなった俵家の家族の仲をどう復活させていくのかも見どころです。ちなみに現場では、カットがかかっても全員リビングに座ったまま動かずに、ずっとお喋りしていて(笑)。年齢も経歴も違う役者たちの中に家族感が自然と生まれるぐらい、居心地のいいセットでした」
自身の役者経験は役作りから物語の構成、セリフにも生きたよう。
「僕が演じた晴は優しい性格が一番の魅力なんですが、セリフが少なく、決してわかりやすいキャラクターではありません。
キャラ立ちを狙っていないぶん、どこまで晴の人間性を表現できるかはチャレンジでした。