世界平和に貢献できることを願って…日本ならではの細やかなものづくりが反映された「H3ロケット」
H3のプロジェクトマネージャーの岡田匡史さんは、自分たちは地球人なのだと語り、だから一つの星、国境のない世界という考えのもとで、このロケットを世界中の人に使ってほしい、とおっしゃっていました。
H3ロケットの開発は、JAXAのマネジメントのもと、三菱重工業など民間企業が行っています。試験機1号機は昨年3月に打ち上げましたが、2段エンジンに着火できなかったんですね。理由を検証したところ、大量生産される部品の僅かなムラが課題としてあがった。つまり、日本のものづくり産業の裾野をアップデートすることが、打ち上げ成功の大前提だったんですね。1年に満たない間に克服し成功に導いたのは、すごいことだと思います。
日本ならではの細やかなものづくりが反映されたH3ロケット。予定した日時に打ち上げられる「オンタイム率」は、世界でも誇れるレベルだそうです。
現在はまだ試験機なので、今後改良を重ねて商用に向けて開発は進みます。地上は分断が広がっていますが、日本の宇宙産業の発展が、世界平和に貢献できることを願いたいですね。
ほり・じゅんジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」