「未来のかけら」を探そう! 身体拡張の実験ほか、最先端の研究と出合える展覧会
21世紀が始まって四半世紀もたたないうちに、私たちの生活を一変させる製品やサービスが続々と普及した。例えばパソコン、スマホ、SNSなど。近い将来こうした革新的な発明品が再び登場するとしたら、世界はどんな広がりを見せるだろう?
科学とデザインが出合い、生まれる「未来のかけら」を探して。
本展「未来のかけら:科学とデザインの実験室」のディレクターを務める山中俊治さんは、腕時計から家電、鉄道車両まで幅広くデザインを手掛ける一方、2001年以降は先端技術の研究者たちとプロトタイプ(試作モデル)の作製に取り組んできた。東京大学に着任してからは「Design‐Led X(価値創造デザインプロジェクト)」を始動。実用化以前の科学的知見や技術に形を与え、未来を探る試みに力を注ぐ。
会場では研究室から生まれたプロトタイプやロボットに加え、7組のデザイナー・クリエイターと科学者・技術者によるコラボレーション作品を展示。例えば約100人の研究者が携わる「稲見自在化身体プロジェクト」では、人間がロボットや人工知能と「人機一体」となり、従来の運動能力や知覚を超えて行動する「自在化」を目指す。
こうした身体拡張の実験のほかにもバイオ工学、構造形態学などの最先端の研究が具体化、実装化されて現れる。