6月から本格始動! 今後の動きに注目したい「デジタル化横展開推進協議会」とは
協議会の設立記念イベントでは、取組に賛同した民間企業・団体、大学、自治体などから、オンラインを含め350人が参加しました。
設立の背景には、能登半島地震の時に、「防災DX官民共創協議会」が大きく機能したという成功体験がありました。防災分野において、データの連携などで技術を出し合おうと、デジタル庁と民間事業者が連携したんですね。被災地ではマイナンバーシステムが使えなかったので、東日本旅客鉄道株式会社の協力のもと、交通系ICカード「Suica」を被災者に配り、物資の受け取りや健康診断の受診などをスムーズに行えるようにしました。
日本のデジタル政策は遅れており、コロナ禍でも給付金の支給に時間がかかるなど、欧米諸国に水をあけられていました。情報漏洩や銀行のシステムが止まるなど問題も頻出。「デジタル敗戦」といわれ、本腰を入れて状況を変えなければという機運に満ちています。デジタル庁ができて2年半、その存在意義が浮かび上がってきたのかなと思います。
デジタル化横展開推進協議会は6月から本格始動します。今後の動きに注目しましょう。
ほり・じゅんジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」