金原ひとみ×ゆっきゅん 「保護者会に行く前に聴く歌」が欲しい!
金:書くとしたら私小説かな?
ゆ:絶対そう。作詞でもそのままではないにしろ自分自身を出し切ってるから。作品にすることで人生や見てきたものを整理してます。
金:私、昔は本が出る度に、出産みたいな感覚があって。自分が肥やしてきた怨念みたいなものを産み落として1冊の本にするというか。表現しないと納得できないものが小説の核になってるから、本ができてやっと何かが成仏する感じ。ものづくりをする人はみんなそういう感覚かもしれないですね。
ゆ:私もそういう核がしっかりある歌が好きです。
自分がいつ音楽に救われてきたかっていうと、遅刻確定で電車に乗っている時とか、最悪な状況下なんですよね。あの時イヤホンがなかったら倒れてたって思う場面、何度もある。
金:わかる、日常的に救われています。
ゆ:だから音楽って一人で聴くものって意識があります。ライブに行っても自分だけに歌われている意識で聴いちゃう。一人でこの世界をどう生きていくか?という時に、必要なものなんです。金:日常を支える音楽だ。
ゆ:出勤、退勤、勉強、執筆…。
金:いろいろ作ってほしいです。
ゆ:どういうシーンを支える曲が欲しいですか?
金:なんだろう、保護者会に行く前に聴ける曲とか欲しい。