デンマークで2026年から女性の徴兵制が開始。まだ議論が必要な点も?
イスラム社会では、女性に貶められることは男性にとって最大の屈辱です。命令により任務を遂行したと女性兵士は話していましたが、その後、軍法会議により有罪の判決が下りました。
ジェンダー平等が広がることは良いことですが、女性を徴兵することが“平等”といえるのか。男性的な暴力装置に利用されはしないかということについては、まだ議論が必要です。
現在、日本に徴兵制はありませんが、人ごとではありません。隊員不足に陥っている自衛隊においては今後人材を確保していかねばなりません。一方で、元陸上自衛隊員の五ノ井里奈さんが訴えたような性暴力事件も起きています。
2010年~’20年代にかけて、男女の性差なく国を守るというムーブメントが、世界に広がっています。
男女の徴兵制を実施しているのは、北欧3国の他にイスラエル、マレーシア、北朝鮮、オランダなど10か国以上あります。安全保障の不安があるなか、国を守ることに関して無関心でいるのは国民として無責任かもしれません。知らないうちに戦争に加担させられることのないよう注視しておきたいですね。
ほり・じゅんジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」