上坂すみれ「ちょっとビックリされるかも」 アーティスト活動10周年記念のベストアルバム発売
――ご自身は、これまでどんなベストアルバムを聴いてきましたか。
中野ブロードウェイの、いまはもうないCDショップで買った、筋肉少女帯さんの『筋少の大車輪』は何度も聴きました。シマウマのジャケットが印象的な『Y.M.O.ツイン・ベスト Y.M.O.ヒストリー』も忘れられません。歌謡曲だと「ゴールデンベスト」というシリーズが、昭和歌謡を後から追いかけるときにありがたかったです。たとえば、私が大好きな俳優さんが歌う『ゴールデンベスト 天知茂』ですね。ベストアルバムにはアーティストの方のカラーがよく出ていますから、何から聴いていいかわからないときに手を伸ばせる、そこからいろいろと広げていける、とても重要なものだと思います。
――『SUMIRE CATALOG』も、そうした楽しい“未知との遭遇”につながればいいですね。
世の中から見れば珍しい楽曲が多いのかもしれませんが、「自分が大好きで吸収してきたものを再構築して楽曲にする」というスタンスは一貫させてきました。
楽曲制作にあたってリファレンスは準備するのですが、真似はしちゃいけなくて、私が大好きなものをちりばめつつ、そのどこにもないつなぎ合わせ方を生み出そうと、ずっと心がけています。