ゆっきゅん「上京してしばらく地元の同級生に会うのは無理でした」 漫画家・冬野梅子と“上京者の心境”を語り合う
人生で最初に受ける大きな出来事がそれだから、こすり続けるみたいな。
ゆ:特に高校卒業後に上京すると、物心が芽生えるのはほぼ東京に来てからみたいな。
冬:本当にそう思います。例えばもともと東京にいる同級生が18歳だとしても、私はその時まだ東京では0歳だから。そこからさらに18年かけて、ようやく東京に馴染んだなと思います。やっとおしゃれで浮かなくなったなとか。
ゆ:でも私は上京してしばらく、地元の同級生に会うのは無理でした。みんなあの頃は楽しかったって感じの話をしたがるんですけど、その時はなんかノスタルジーとの向き合い方がわからなくて。
思い出話とか好きじゃなかったんです。だって東京の方が楽しいし。でも最近になって落ち着きました。思い出話は最高で、自分は本当はそういう話が好きというか、ノスタルジスト的な側面を認められるようになりました。
冬:話違うかもですが、ゆっきゅんさんがちゃんと今でも浜崎あゆみを好きって言い続けていることに衝撃を受けたんです。なんか、10代の頃好きだったものって、10代の浅はかさと一緒にして捨てられちゃうものだと思ってて。ゆ:私はたぶん好きなものがあまり変わらなくて、かつ黒歴史的なものがそんなにないんだと思います。