新原泰佑、舞台『球体の球体』は「ご覧になった人が自分自身を見つめる機会になるんじゃないかと」
池田さんが僕たちに当て書きしてくださっていると思うのですが、内容がギュッと詰まっていて体感はあっという間。しかもその後、キャストみんなで池田さんを質問攻めにしちゃったら、すべてにきちんと理由づけて答えてくださったことにも感動しました」
演じるのは現代アーティスト。彼の視点で未来から現在の2024年を振り返る形で物語が展開される。
「僕が演じる本島が中心ではあるけれど、周りが起こす渦に巻き込まれていく感じが面白いです。本島は突飛な作品を作る芸術家ですが、そこには確固とした意志があって、じつは意外と常識人。逆に僕以外のお三方が演じるキャラクターのほうが、個性豊かだと思います。当初は僕も自分の個性を出さないとと思っていろいろ試してはいたんですけれど、今はフラットなキャラクターとして演じたほうがいいのかなと感じるようになっています。お客さんにとって物語の入り口になる役割というか…そうあったほうが見やすい気がしたんです。
僕は、もしかしたらこの舞台は、ご覧になった人が作品や役を通してブーメランのように自分自身を見つめる機会になるんじゃないかと思っているんですよね」
『球体の球体』2024年に発表した遺伝と自然淘汰をコンセプトとした作品で注目を浴びた現代アーティストの本島(新原)