冬野梅子の漫画は「ポジティブに現実を過ごすためのネガティブな作品」 ゆっきゅんと語る創作秘話
ゆっきゅんの連載「ゆっきゅんのあんたがDIVA」。漫画家の冬野梅子さんとの対談をお届けします!第4回となる今回のテーマは「仕事と創作のジレンマ。退職の爽快感は最高!」です。
それでも最高傑作を更新したい!
ゆっきゅん(以下、ゆ):冬野さんの作品って、自分自身ができれば感じたくないみじめな気持ちや生きづらさみたいなのを、毎回緻密に描かれていますよね。
冬野梅子(以下、冬):漫画に描いているくらいの、つらくみじめな気持ちに普段からどっぷり浸かっているわけではないんですけど、あえて重く脚色して言い表しているところはあります。客観的に見るとどうなのか知りたいというか。
ゆ:知りたい気持ちなんだ?
冬:例えば私は今こんな過剰な気遣いをされちゃってるよね、とか。それで凹むのではなく、実際はありがとうって感じているんだけど、漫画に描く時は、私は「この場の厄介者である」というみじめさをちょっとひどめに残しておきたいというのはありますね。
ゆ:実際の自分よりも卑屈に残しているんですね。
冬:現実はそこまでひどくないと思いたいところもあって。だから私的には、ポジティブに現実を過ごすためのネガティブな作品という位置づけなんです。