世界的に「ニュース離れ」が進んでいる? 警戒すべき危険性を堀潤が解説
僕自身は、問題を伝えるだけで終わらせず、「ソリューションジャーナリズム」という、その問題を解決するにはどんな方法があるのか、知恵を集めるためのニュースに特化するよう心掛けています。悲惨さを伝えることに主眼を置いていないので、暗い話に終わりません。当事者が発信する市民メディアは非常に重要だと思っていますが、同時に、報道機関のような「第三者が関わること」も大きな意味があると考えます。これからの報道機関は、解決策を共に考え提示するようなシンクタンク機能や、市民サポート、ソーシャルセクターとしての機能をもっと重要視した方がよいのではないでしょうか。
報道機関も、人や資金が不足し、組織を守るため視聴率やビュー数を稼ぐことを目的に安易なセンセーショナリズムに走ると、過激な報道ばかりになり、余計に視聴者から敬遠されます。
従来のようにマスメディアが権威を持ち、一方的に伝えるのではなく、多くの人が参入できるオープンジャーナリズムが広がるといいなと思います。
ほり・じゅんジャーナリスト。元NHKアナウンサー。
市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。報道・情報番組『堀潤モーニングFLAG』(TOKYO MX月~金曜7:00~8:30)