多彩なお稽古と蕎麦でつながる”もうひとつの家族”?
うちでは文花的寺子屋って言ってますけどね。地域のカルチャーセンターと違うのは、レッスン後にみんなで石臼挽きの手打ち蕎麦を頂く食事会付きということ。それがあるのとないのでは、随分違うと思いますよ」
——確かに。一緒に食事するとなると、参加者同士の距離が近くなりますしね!
「好きなことを勉強して、その後一緒に食事をする。いわば月1回集まる家族みたいな仲間ができるわけですから。毎月が楽しみにもなるわけですよ」
つかず離れず。よい距離を保てる、東京のふるさと
店主の野村栄一さんと喜代美さんご夫婦。このお二人のほっこりした雰囲気に安らぎます
——いいですね、もうひとつの家族ができるなんて。
「そうですね。やっぱり3.11以降、ここを『東京のふるさと』って思ってくれる方が増えましたね。『家族だからこそ、来たい時にいつでも来れる場所』みたいにつかず離れず。でも特別に思ってくれているお客さんがいて。何年もパタっと来ていなかった人が、急に忘れた頃に遊びに来てくれたり。そういうのってすごく嬉しいですね」
——帰れる場所。そういう存在とても貴重です。職場ではそうはなれないですし。
「故郷から出て働いている人たちにとっては、第二の故郷というか、ここで過ごすことが家族的な温かみのある時間なんでしょうね。