と、季節の名前がつけられた「二十四節気」。それをさらに5日ごとに区切ったのが「七十二候」です。
「蛙始めて鳴く(かえるはじめてなく)」「蚯蚓出ずる(みみずいずる)」……七十二候の呼び名は、まるでひと言で書かれた日記のよう。そこに込められた思いに耳を澄ませてみると、聴こえてくるさまざまな声がありますよ。
日本はどうやってできたの?
イザナギとイザナミは日本神話の中でいちばん最初に登場する夫婦の神さま。天と地の区別もなく、すべてが混沌としていた闇から物語は始まります。
清らかなエネルギーは天へ、重いエネルギーは地へ。天界は高天原(たかまのはら・たかまがはら)といわれていました。最初に生まれた神様はシングル(ひとりがみ)でしたが、その後、男女対の神さまが5組誕生。その最後に生まれたのが、イザナギとイザナミの神さまです。
イザナギとイザナミは天津(あまつ)神から、「大地を整えなさい!」という命を受けて、神さまの力を宿した天沼矛(あめのぬぼこ)を授かりました。イザナギとイザナミは天と地の間にある天浮橋(あめのうきはし)に立ち、天沼矛で海面をコロコロとかき鳴らしたところ、その矛の先からしたたりおちた海水で、おのごろ島という島が誕生。