2014年6月6日 16:00
茶道でお茶碗を2回まわす理由とは?~ 左右非対称であることの不完全な美しさ~
ANGIE女史のみなさま!立夏を迎え暦の上では夏となりましたね。茶道の世界も5月から夏が始まります。
炉から風炉のお手前に変わり、水の音や見た目にも涼しいお点前も導入されます。茶道って冬のイメージや着物のイメージが大きいかも知れません。
そう、シーズン開幕は11月の炉開き、茶会、初釜、春のお茶会なので、やはりシーズンは冬なのです。
では、夏は何をしているのか?
勉強会をしています。
お茶会が少なくなるぶん、冬のシーズン開幕に向けてお道具などの知識向上に集中です。
お道具もお手前も多くの決まり事があります。
70歳や80歳の大先生であっても常に勉強を続けられています。
着物に帯合わせのコーディネートのルールがあるように、竹の蓋置きには金の建水、棚のお手前では陶の蓋置きなどなど……。
これを知っているのと知らないのとでは、お茶会へお呼ばれして参加した際の楽しみ方が変わります。ただ覚えるのではつまらないですし、なかなか覚えられません。
例えば、お茶碗は必ず2回まわして相手に置きます。どの人の手の加減でも大体お茶碗の正面が相手に向くように方向が正されるからです。
ひと通りお道具を出し終わったあと、お点前を始める前に必ず建水を引きます(建水とはお茶碗を清めたお湯や水を入れる器で左横に置いておくもののことです)。