くらし情報『自己満足なら抱かない方がいい「地球に優しい気持ち」|【連載3】INHEELS岡田の「リアル・エシカル」』

自己満足なら抱かない方がいい「地球に優しい気持ち」|【連載3】INHEELS岡田の「リアル・エシカル」

 
少しわかりにくいので例をあげると、ファッションによる環境負荷を減らすため(当初の目的)、従来のコットンではなくオーガニックコットンを使う(具体的な手段)とする。 
しかし途中からオーガニックコットンを使うこと自体が目的になってしまい、どれだけたくさんのオーガニックコットンを使ったかが成功の指標になってしまうということだ。 
その先には、埋め立て地で朽ちていくたくさんの無駄なオーガニックコットンの服が待っているだけかもしれない。 
また、資源消費を減らすためだったはずのエコバッグを無駄に大量生産してしまうのも「具体性の罠」といえる。 
(因みにもっと身近な例だと、手段であるはずの結婚がいつのまにか目的化してしまう(!)というのもある。) 
その商品は、そのプロジェクトは「エシカルウォッシュ」ではないか? 
「具体性の罠」にハマっていないか? 
企業の宣伝文句を「1から10」まで鵜呑みにする人はいないと思うが、それと同じように環境保護やエシカルアピールにも一瞬立ち止まって考える。 
その上で個々人の価値観と照らし合わせ、納得出来たり応援したいと思った企業の商品を購入したりプロジェクトをサポートできれば素晴らしいことではないだろうか。

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