街の“差別的なアート”を根こそぎ削る。72歳のおばあちゃんが提案する「平和な社会の作り方」
「爆弾を投げるより、花束を投げ世界を平和に」。そんな反戦のメッセージが込められ、“イスラエルへのテロリストの侵入を防ぐため”にイスラエルとパレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区に建てられた分離壁に描かれたこの男性。このグラフィティを描いたのは、紛れもなく作品を通じて社会問題と向き合い、私たちに疑問を投げかけている覆面グラフィティアーティスト、バンクシーだ。

Photo by joy garnett
これまでに世代を超えて、世界中の若者を魅了してきたグラフィティやストリートアートだが、「平和のためのグラフィティ」も存在すれば、世の中には見る者を不愉快な思いにする「差別的なグラフィティ」も存在する。例えばドイツには、ヒトラー率いるナチスのシンボル「ハーケンクロイツ」のグラフィティが未だに描かれている。また、難民や移民などの外国人排他や、イスラム教など宗教の排他を訴えたものも存在するのだ。

Photo by verdienter Künstler

Photo by Thomas Hawk
景観を汚染・破壊する行為(ヴァンダリズム)であり、器物損壊、迷惑行為でもある絶対的社会問題の「差別的なグラフィティ」