2017年5月10日 08:46
“元ヤク中”で「現役バーバー」の男が、無料でホームレスの髪を切り続けて見つけた「人生に大切なこと」。
聞いてくれる「誰か」がいることが、「チャンス」に変わる
傍から見れば、明らかにホームレスたちを助け奉仕をしているようにも見えるが、ナシールさんにその意識はない。なぜなら彼もまたホームレスたちに救われていると感じているからだ。ヘアカットにお金は発生しない。しかしそんな想いも込めて彼はホームレスたちを“路上のお客さん”と呼ぶ。 “自分自身を嫌い、鏡さえ見たくない時期が僕にもあったよ。それと同じ感情を僕の「路上のお客さん」たちも持っていると思うんだ。彼らは自分の事を恥じるがあまり、自分のことを語ろうとしない。でも、その一方で自分の事を語りたい、一人の人間として接して欲しいという想いも持っているはずなんだ。
僕は友達の話を聞くのと同じように彼らの話を聞いてみたいんだ。もしかしたら、そういった繋がりが彼らに開かれたチャンスを与えることになっているのかもしれないけど、それは僕の心を穏やかにし、僕自身の人生も変えてくれることでもあるよね。だから「路上のお客さん」に僕は感謝しているよ” 今後は路上ヘアカットの非営利団体を世界中に作り、一人でも多くの人に希望を与えていきたいそうだ。 “ホームレスたちはただ自分の話を分かち合える誰かと繋がりたいんだと思う。