「快感」を与えてくれる女性器を「切る」という“リスクの高い流行”に警鐘を鳴らすアーティスト
今世界で急増している「整形」が何か知っているだろうか。それは目でも鼻でも、胸でもない。驚くことに「女性器整形」である。
もともとは音大でピアノを勉強していたというヒルデ。卒業後、違う道に挑戦するためアムステルダム大学の心理学部に入学した。そのなかの授業で知ったのが、ここ数年で激増した女性器整形の問題。ショックだったと彼女は話す。
女性器整形をする女性の数の多さに不安を覚えました。
自分の性器がポルノやメディアで見るような“あるべき形”ではないからといって、手術が必要だと感じなきゃいけないなんて間違っています。「完璧」を求めて多くの人がそんなことをするなんて、心が痛みます。体の最もデリケートで繊細で、本来「快感」を与えてくれる性感帯を「切る」なんて…。私はこの現象を完璧に理解することはまだできていないけれど、実際に手術を行う人の数を見れば深刻な問題な事は分かります。
自分の身体とどう向き合うか、を変えることができるのは「教育」だと彼女は考えた。そこでもともと絵を描くのが好きだったこともあり、人体についてや、身体の多様性を学べるような場として、1年前にザ・ ヴァルヴァ・ギャラリーを始めたそうだ。