「人が人を所有すること」は400年前よりも増えている。“奴隷”が現代社会で減らない理由。
世界中の奴隷の数は、400年前よりも現代の方が多い。経済学者のSaddharth Kara(シッダルタ カラ)氏は、「16世紀から19世紀の約500年間に起きた奴隷売買よりも現代の奴隷の方が多い」という衝撃的な研究結果を発表した。(参照元:the guardian)さらにILO(国際労働機関)は、16世紀から19世紀の間に、合計で1300万人もの奴隷が売買されたのに対し、現代では推定2100万人もの奴隷が世界中で働いていると発表している。
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なぜ現代にも「奴隷」がいるの?
「奴隷」といえば、多くの日本人が世界史で習った15世紀頃の「三角貿易」を思い浮かべるのではないだろうか。コロンブスのアメリカ大陸の発見を機に、多くのアフリカ人が「奴隷」として労働させられた。その「奴隷」制度は、南北戦争後の1862年、リンカーン米大統領の「奴隷開放宣言」によって禁止された。
それではなぜ、今でも「奴隷」が居て、さらにその数が増えているのだろうか?
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その背景にあるのは、グローバルなサプライチェーンだと経済学者のカラ氏は言う。