4作目:「いいね!」のために生きている。恐ろしいSNS社会の将来を暗示する映画『ザ・サークル』。|GOOD CINEMA PICKS
もし自分の生活が24時間、一千万人以上の人間にカメラで監視されているとしたら?今は、考えるだけで恐ろしいと思う人が大多数ではないだろうか。しかし、それが私たちの未来かもしれない…?
映画には人を変える力がある。これまで知らなかった世界に連れて行ってくれる。ストーリーを通してこれまで出会ったことのない価値観に感化される。今まで見たことのない美しい景色に心動かされる。映画には無限の可能性がある。今回の社会問題に焦点を当てた映画を紹介する『GOOD CINEMA PICKS』では、エマ・ワトソンとトム・ハンクス出演作、テクノロジーの進化にともなう現代社会特有の問題について考えさせられる『ザ・サークル』の監督ジェームズ・ポンソルト氏に話を聞いた。
『ザ・サークル』の軸となっているのは、「監視社会」と「プライバシー」の問題であるとポンソルト監督は話す。
日本では、2017年6月に「共謀罪」の趣旨を含む改正組織的犯罪処罰法が成立し、“安全のため”と言ってもどこまで政府が国民を監視するべきなのか議論が巻き起こった。そもそも“安全のため”にこのような法律が本当に必要なのか?権力の乱用ではないのか?成立したものの、反対意見も多かったのが記憶に新しい。