くらし情報『30代で東京の商社を辞めて、和紙職人になった女性の「急がば回れな人生」』

30代で東京の商社を辞めて、和紙職人になった女性の「急がば回れな人生」

それは日本にとどまらず、インドネシアのバリにまで広がっている。当初インドネシアでは日本から和紙の原料を持参して技術を教えていたが、ここ数年は現地のものを使って和紙を作る方向に変えた。バリといえば海辺のリゾート地が頭に浮かぶが、谷野さんが訪れるのは貧困の問題を抱える山の中の村だ。そこの自然に目を向けた。いっぱい植物が生えているから、バリはバリの紙でいいと思ったんです。技術を教えるとしても、そこにあるものを使おうと。今までも見向きもしなかったものを紙にしてそれをお金にかえればいいでしょ?定期的に訪れ教えているため、現地の人の紙漉きの技術はぐんと伸びている。今後はビジネス化の手伝いを考えているそう。


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谷野さんは和紙作りを通して「自分のところだけがよくてもうまくいかない」と気づいたと言っていたけれど、現代社会を生きる私たちは便利さを求めるあまり「自分だけよければいい」となってしまってはいないだろうか。生産の背景に関心を持つことはまれで、私たちが日常的に使うものが自然の一部で、自然の循環のなかに生み出されていると考えることなどほとんどない。彼女の仕事を垣間見て、急がば回れな生き方を選んだ方が「結局は自分が楽」

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