くらし情報『「現実はフィクションより多様で複雑」 衝撃の実話から生まれた映画の“力”』

2012年8月3日 22:10

「現実はフィクションより多様で複雑」 衝撃の実話から生まれた映画の“力”

と語るのは、本作でメガホンを握った韓国の気鋭、ファン・ドンヒョク監督。「実際に起きた(『トガニ』の)事件は本当に信じられないことで、悲しいし、まだ解決されていない問題の話だったのですが、実話を映画化することによって社会的に意味があると思いましたし、もしかすると映画を通じて現実に何かを影響を与えることができるかもしれない、と思っていました」と言う。

そして、それは実際に現実となった。本作は公開されるや460万人以上を動員し、国民の怒りは政府をも動かし、さらに新たな法律を生み問題の学校を廃校にまで追い込んだのである。「映画では観客が主人公や登場人物に同化、感情移入し、劇中の事件を感じることができる。感情の共感の深さ、追体験することで没頭させる力がほかの媒体よりも強かったのではないかと思います」。それまでにもこの事件を報じていたテレビ番組や小説以上の“人を動かす力”を映画が証明した。

ちなみに、約4か月間にも及ぶ撮影の中で監督が最も苦労したと明かすのは、コン・ユが校長室の前で鉢を手に、怒りに身を投じていくクライマックスのシーン。
怒りが彼を突き動かす瞬間、そしてコン・ユの並々ならぬ熱を感じさせるこの瞬間にきっとあなたも心揺さぶられるはず。

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