小池栄子インタビュー 女優への覚悟、憧れのソフィア・ローレンを目指して
辺銀ご夫妻も海外を飛び回ってお仕事されてるんですよね。私もチャンスがあればチャレンジしたいなと思います。先輩方が挑戦しているのを見ていると、やっぱり自分で可能性を狭めるのはもったいないなと思うようになりました」。
映画にドラマ、そして舞台と話題作への出演が続くが、これが“ノッている”女優のオーラというものだろうか?一つ一つの言動、いやその佇まいからさえも自信や仕事へのワクワクするような気持ちがあふれており、インタビュールームに差し込む夕陽に照らされた彼女の顔は何とも美しく、そしてかっこいい。
単なる“勢い”ではなく、がっしりと作品や役柄を受け止め、悩み、表現するという“強さ”が感じられるが、小池さんが女優としての転機となった作品として常に挙げるのが2008年に公開され、死刑囚に愛情を注ぐ女性を演じた『接吻』である。たったひとつの作品との出会いが自分自身にここまで大きな変化をもたらしたことを小池さん自身、驚きを持って受け止めているという。
「そもそもがお蔵入りになるかもと言われていた作品で、あそこまで評価されるなんて全く思ってなかったんです。唯一、仲村トオルさんだけが撮影中から『これは賞を獲る作品になる』と言ってましたけど(笑)。