オスカー受賞デザイナーが語る『アンナ・カレーニナ』 原作から離れた“再解釈”のドレス
と語る毛皮まで、登場する衣装や小物の数々はどれも美しい。では、トルストイの小説から離れた解釈で創作をした彼女のインスピレーションの源はなんだったのだろうか?そう尋ねるとジャクリーンは「たくさんの絵画を観たの」と教えてくれた。「できるだけ多くのビジュアル的な参考資料を得ようと努力したの。数日間ロシアを訪れ、モスクワの博物館めぐりもしたわ。その結果、ロシアの上流社会がパリのファッションに大きな影響を受けていたことが事実だと分かったわ。ロシア地方のファッションは、レヴィンのキャラクターで探究しようと思っていたし、農民の衣装は全部私たちで作成したのよ」。
「彼女がヴロンスキーと初めて出会うときに来ている黒の夜会服と、最後のほうのオペラのシーンで、彼女が恥をかかされるときに着ている白の夜会服は、対照的でしょ?」とジャクリーンが言うように、本作に登場する豪華絢爛な衣装の一つ一つにも何らかの意味や背景が存在している。美しいドレスの数々に、きっとあなたも魅了されてしまうはずだ。
(text:cinemacafe.net)
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アンナ・カレーニナ 2013年3月29日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開
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