映画で行く世界遺産、大人女子の一人旅 カイロとバチカン
ジュリエットは見知らぬ異国の街で、いつ来るか分からない夫を待ちながら心細い思いをしていた。
そんな彼女の姿を見て、タレクは街を案内して回る。歴史ある街並みや建造物の数々、エキゾチックな異文化の匂い。はじめは不安でいっぱいだったジュリエットだが、タレクの紳士的なエスコートでしだいにカイロの街や人々の魅力を知るようになる。仕事と子育てで忙しかった彼女にとって、これほどのんびりと時間を過ごしたことも、妻でも母でもなく、一人の女性として扱われることも久しくなかったことだった。やがて、ジュリエットとタレクは、お互いが好感を持っているだけでなく、しだいに強く惹かれ合っていく…。
ギザのピラミッド、カイロ歴史地区、ハン・ハリーリ・バザール、カスルエルニール橋、白砂漠、スルタン・ハサン・モスクとマドラサ、エル・フィジャウィ・カフェ、絨毯工房…。数々の世界遺産や観光名所など、カイロ各地で撮影が行われた本作は、2009年のトロント国際映画祭で最優秀カナダ映画賞を受賞。
全米劇場公開時(10年8月6日)には、わずか5館でのスタートながら、週末のチケットが全回ソールドアウトとなる大人気を博し、興収1位の『アザー・ガイズ 俺たち踊るハイパー刑事!』、2位の『インセプション』などを圧倒するスクリーン・アベレージで同週1位を獲得、その後最大76館まで拡大され14週にわたるロングランヒットを記録し、映画批評サイト「ROTTEN TOMATOES」