【インタビュー】三浦貴大、北野武の『キッズ・リターン』10年後演じ「いまも怖い…」
三浦さんも「あれだけの人気作品ですから…正直、不安だったし、怖いという思いはいまも消えてはいない」と率直な思いを明かす。
過去に『キッズ・リターン』を観ていたが、今回の仕事が決まってから観直すことはあえてしなかった。
「観ないと決めたのは今回の脚本を読んでからなんです。読んでみて、素直に男たちの友情と再生の物語だと感じたし、それをダイレクトに演じたいと思いました。また観直すことによって、絶対に引きずられてしまうとも思ったので、新たな作品だと覚悟を決めて、自分の思った通りに演じさせてもらいました」。
メガホンを握ったのはオリジナルの『キッズ・リターン』を含め、90年代から6作にわたって北野監督の下で助監督を務めた清水浩。監督からほとんど唯一の要求として言われたのは、平岡祐太演じるシンジとの会話の間を大切にすること。北野組で培ってきた撮影のスピード感がまず三浦さんを大いに戸惑わせた。
「とにかく速いです!いつのまにかカメラが回っていて、ほとんど一発撮りでOK。それはまず何より監督の決断力とスタッフ陣の実力がないとできないこと。そういう意味で職人が集まったすごい現場でした。スピードに対する恐怖?ありましたよ、もちろん。