母であり女…『とらわれて夏』 “母の日”にオススメな大人の純愛映画
共に過ごす夏の5日間の中で、そっと触れ合う手と手、すべてを許し合う眼差しから、大人の男女は静かに、けれど情熱的に恋に落ちていく…。
そんなフランクとアデルの“禁断の恋”について、ケイトは「アデルとフランクが非日常的な状況の中で引かれ合う過程が好きよ。2人は極めて自然に引かれ合っていくの。彼らは長い間孤独に生きてきたわ。アデルは外の世界を拒み、フランクは服役していた。でも2人とも心では幸せを望んでいたのよ。愛する人と一緒に幸せに生きることをね」と語る。
「同じものを求めている2人の人間が、非日常的な状況で出会った、これは強烈だわ。
彼らの間には絆が芽生え、ラブストーリーが展開する。濡れ場はなく、キスシーンすら少ないわ。でも2人の愛は必然であると分かるの。実に見事なストーリー展開だわ。意外性を突いているわね」。
こうケイトが話すように、本作には大胆な「濡れ場」はなく、キスシーンもわずか。にも関わらず、官能的で激しく静かな愛が確かに映し出されている。さらに、お互いに人生と愛を取り戻し、幸せな時を取り戻したかのように思えた2人の間には、フランクが“脱獄犯”であるという事実から、冒頭から漂っていた緊張感がラストに向かって次第に加速していく。