心に染みるリアルな家族のセリフ続々…『6才のボクが、大人になるまで。』
も、12年に渡り、それぞれの役の変化と成長を演じ切っている。
子ども時代のパーソナルな感情や、表現しようもない微妙な経験を描きたいというリンクレイター監督の思いから始まった本作。だが、ひと口に“子ども時代”といっても、監督自身、当初はどこから始めるべきか、はっきり分かっていたわけではなかったという。
やがて、監督の中にひらめいたのは、「すべてを描いてみたらどうだろう?」というアイデア。そこで、監督とイーサンやエラーらキャストたちは、毎年撮影のために集まっては自分たちの近況を話し、その一部を脚本に反映。かくして、誰もが身近に感じられる言葉の数々が詰め込まれることとなった。その一部を、抜粋してご紹介しよう。
「頑張れ、人生は甘くない」
――6才のメイソンが「ボーリングで柵付きレーンがあればいいのに」とぼやいた時に父親がかけたひと言
「枕を間に挟んで、バリアを作って!騒がない!無言ゲームをしましょ。
誰が一番長く黙っていられるか」
――車の中でいくら言ってもふざけ合う、メイソンと姉を叱る母親のひと言
「引っ越してもどうってことない。会いに行くよ。800キロ離れない限り、車を飛ばせばすぐだ。