【シネマ羅針盤】元バットマン俳優、『バードマン』で華麗なる復活!初オスカーなるか?
それだけ『バードマン』で彼が披露した演技は圧巻なのだ(まだ若いエディには、今後チャンスがある!)。
同作でキートンが演じるのは、架空の大ヒット映画『バードマン』シリーズに主演しながら、いまは落ちぶれたアクション俳優という役どころ。かつてバットマン役で一世を風靡しながら、映画賞と無縁だった彼自身のキャリアを連想させ、さしずめ“セルフパロディ”のような設定だ。劇中には『アイアンマン』で再ブレイクしたロバート・ダウニー・Jrを実名でディスるシーンも。映画はそんな男がブロードウェイで再起をかける姿を描く。
虚実入り混じるシュールな魅力が爆発した、刺激あふれる悪夢的エンタテインメント。キートンの演技同様、『バードマン』という作品もまた一言で表せない多面的な魅力を放っており、「作品賞」を含む最多9部門ノミネートも納得の完成度だ。果たして授賞式当日には、どんなドラマが待っているか?
『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』は4月よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。
(text:Ryo Uchida)
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