健さん主演で温めていた…降旗康男監督、幻の新作企画を明かす
と引き受けたという。
坂上氏は「“パーフェクト”と言うと監督は嫌がると思うけど、どのシーンもどのカットも計算というよりも誰かの力でできたんじゃないかと感じる。プロデュースとは『作る』という意味ですが、『授かった』と感じた」と語る。
劇中で使われている楽曲「テネシーワルツ」は高倉さんの元妻であり、すでに当時亡くなっていた江利チエミの代表曲。当初、高倉さんは「自分にとって『テネシーワルツ』は特別」、「テネシーワルツじゃ(思いが強すぎて)芝居できない」と語っていたそうだが、降旗監督は「『テネシーワルツ』しかない」と決意し高倉さんを説得。撮影現場の駅のホームで「僕にとって、あるいは健さんにとってこれが最後の作品になるかもしれない。だからいいじゃないか。個人的なことが入ってるけど、であるが故に余計にいいんじゃないか?個人的な感情は押し殺してやりましょうと言いました」と健さんと2人で交わした会話を明かした。
高倉さんとは降旗監督が助監督だった頃からの付き合いで20本もの作品を共に送りだしてきた。だが、作品や企画について話をするときも「世間話の中からお互いに言いたいことをくみ取る、まどろっこしい関係だった」