健さん主演で温めていた…降旗康男監督、幻の新作企画を明かす
とふり返る。
『鉄道員(ぽっぽや)』の後も『ホタル』、そして高倉さんの遺作となった『あなたへ』でも監督と主演俳優として現場を共にしたが、その後も新作の企画を温めていたそう。「去年、『来年の3月には撮影できるのではないか?』と本を作っていましたが、ダメでしたね。いつもの世間話で『あと2本はいけるかな?』『1本がせいぜいでしょ』などと会話していたのですが…」と無念をにじませる。
ちなみに、その幻の企画だが「健さんが寒いところより温かいところがいいと言って(笑)、前作(『あなたへ』)は長崎の平戸でしたが、今回も(九州の)阿蘇山を中心に。テーマは(前作と)同じで、人間はどうやって歳をとっていったらいいか?と考えていただけるといいなと思って作っていました」とその内容を明かした。
改めて健さんとの仕事について「一緒の方向を歩んでいるなと思いつつ前進していたつもり」と語り「いつも『健さんは僕のアイドル』と言ってましたが、アイドルがいなくなってどうなるか分かりませんが、僕一人で最後の作品を1本ずつ撮っていけたらいいなと思います」と新作への意欲を口にし、客席からは期待を込めた熱い拍手がわき起こった。