ポール・マッカートニーをも魅了する“天才”の半生を描く…『ラブ&マーシー』公開決定
本作の大きな特徴は、異なる二つの時代のブライアンを、二人一役で描くという大胆な表現手法だ。狂騒の60年代におけるブライアンには、『ルビー・スパークス』にてナードなメガネ男子を演じたポール・ダノ。精神的に混乱と変調をきたしていく難しい役柄を、圧巻の存在感でリアルかつ切なく演じ、絶賛されている。80年代のブライアンは『ハイ・フィデリティ』のジョン・キューザックが、哀愁とユーモアを添えて演じている。
監督を務めるのは、アカデミー賞作品賞に輝いた『それでも夜は明ける』のプロデューサーであり、本作で初めてメガホンを握るビル・ポーラッド。共同脚本を『メッセンジャー』でアカデミー賞にノミネートされたオーレン・ムーヴァーマンとマイケル・アラン・ラーナーが、音楽を『ソーシャル・ネットワーク』で同賞を受賞したアッティカス・ロスが担当するなど、豪華スタッフ陣が集結した。
発表当時は斬新すぎてファンや評論家を戸惑わせた「ペット・サウンズ」が、現在ではポピュラーミュージック史上不世出の傑作と称えられ、ポール・マッカートニー、山下達郎、村上春樹も絶賛したというのは有名な逸話。“天才”ブライアンの怒涛の半生を、数々の名曲と共に目撃してみては。