【シネマカフェ的サントラのすすめVol.1】『セッション』『ラスト5イヤーズ』ほか
『セッション』を観て「ドラムってカッコいい!」と思った方にもぜひおすすめしたいところ。
16曲のドラムトラックの後に続くサウンドトラックの後半パートでは、グスタフ・マーラー、チャイコフスキー、ラヴェル、ラフマニノフなどクラシックの楽曲が続く。『バードマン』という映画全体に漂う新しさと、ある種のクラシカルな名作としての風格は、この二つのパートにわかれたサウンドトラックからも十分に感じ取ることができる。クールなドラムに痺れる前半と、うっとりする楽曲が続く後半、それぞれ堪能できる充実の一枚だ。
■『ラスト5イヤーズ』
ミュージカル映画のサウンドトラックというのは、いままでサントラを聞いたことがないひとにとって入門盤ともいえる一枚も見つけやすいジャンルと言える。『レ・ミゼラブル』や『バーレスク』、『ドリームガールズ』観て、はじめてサントラが欲しいと思ったという方も多くいるのではないだろうか。
二人の男女の出会いから別れまでを、それぞれ別の視線で描くミュージカルラブストーリーである『ラスト5イヤーズ』のサウンドトラックは、もし劇中の楽曲にこころを動かされたなら買いの一枚。全編に渡ってこれまでかというほどのキャッチーなメロディとポップソングとしての豊かなアレンジを施された楽曲の数々は、思わず劇中のシーンを思い出しながら躍りだしたくなったり、涙ぐんでしまうようなものばかりだ。