くらし情報『【シネマモード】“孤独感”を演出するのは60年代のインテリアたち『追憶と、踊りながら』』

【シネマモード】“孤独感”を演出するのは60年代のインテリアたち『追憶と、踊りながら』

愛する者の思い出と暮らし、追憶と踊り続けるリチャードとジュンの気持ちを映し出す切ない物語が魅力的な本作。過去から抜け出せずにいる二人の心情を反映させたかのように、どこかレトロで懐かしい映像も魅力。全体的にベージュがかったスモーキーで褪せたような色味は、悲しみを表現しつつも、“それ以前”を懐かしむ思いをそこに重ねているかのようです。

実は、そんなムードを醸し出すもうひとつの立役者が、ジュンが暮らす老人ホームのインテリア。歳を重ねた人々が、若々しい気分になり、幸せな頃を思い出せるよう、内装が5,60年代をイメージしたものになっているとカイが言及しています。でも、ジュンはアジア人。息子の幸せのために大人になってからイギリスに来た人ですから、欧米のインテリアを懐かしいとは思えません。しかも、息子にここに入れられてしまったと思い込むジュンにとってその内装はかえって孤独感を強めるのかもしれず、「壁紙を見て。
息がつまりそう」と話すのです。

ところが、ジュンには悪いのですが、正直なところミッドセンチュリー好きにはたまらないこのインテリア。柄物だけれど決して煩くないベージュとホワイトが落ち着いた印象の壁紙、ウッディなブックシェルフにサイドボード、一人がけ安楽椅子など、室内はレトロ感たっぷり。

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