くらし情報『【インタビュー】<前篇>野田洋次郎は 「演じる」のではなく「生きる」ことを選んだ』

【インタビュー】<前篇>野田洋次郎は 「演じる」のではなく「生きる」ことを選んだ

意地悪な言い方をすれば、成功という物差しで測ったとき、夢に挫折し清掃員として暮らす宏と20歳の若さでメジャーデビューを果たし、ヒット曲を積み重ねてきた「RADWIMPS」の野田洋次郎の間には残酷なまでの断絶がある。だがそれでも、ものを作る人間としての“業”に深くシンパシーを覚え、共鳴した。

「もちろんいま、純粋に宏の気持ちに同調するかと言えば違います。でも音楽を始める時、入口に立った時はおれ自身、宏だったし、『どうだっ!こんなの聴いたことないだろう!』って気持ちはいまだにありますよ。『喰らえ!』って気持ちで毎回、曲を出すたびに思ってるし、中途半端じゃイヤだ、おれがやるからにはそこに意味がある――おれがいるからこそできることをやらなきゃしょうがない、他のヤツにできるならそいつがやればいいって思いはある。それは宏もずっと持ち続けてきた気持ちだと思うんです」。

そして、しばしの準備期間を置いた上で撮影が始まった――。

(photo / text:Naoki Kurozu)

■関連作品:
トイレのピエタ 2015年6月6日より新宿ピカデリーほか全国にて公開
(C) 2015「トイレのピエタ」製作委員会

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