2016年2月27日 18:30
【シネマモード】クリエイター魂を刺激する!? 『偉大なるマルグリット』
(Photo:cinemacafe.net)
オペラ歌手といえば、誰もが圧倒的な歌唱力と存在感で、舞台を支配するスターというイメージをお持ちのことでしょう。女性なら、“歌姫”“ディーヴァ”と呼ばれて、賞賛される存在。でも、真実とは不思議なもの。“伝説の音痴”と呼ばれた歌姫が実在したというのです。そんな彼女の素顔に迫ったのが映画『偉大なるマルグリット』。
フランス郊外に邸宅を構える裕福な貴族、マルグリット・デュモン男爵夫人は音楽が大好き。彼女のサロンには、音楽家たちが呼ばれ、招待客を楽しませています。でも、メインイベントは、女主人であるマルグリット自らによるオペラ。
その歌声は…あまりにも壊滅的だと仲間の間では有名でした。貴族たちは、“礼儀”として彼女を賞賛するので、本人は自らの音痴にも、人々がひそひそと噂し、笑っていることに気づきません。そんな状況に耐えられず、夫のジョルジュは遅れて登場。客に紛れていた辛口の新聞記者ボーモンは、“心を鷲掴みにする歌声”と、マルグリットの純粋さ、彼女を取り巻く人間関係に興味を抱き、近づいていくのです。彼の目を通し、徐々に明らかになるその素顔とは…。
小説よりも奇なる事実も興味深いのですが、邸宅のインテリアや、流行のファッションも見どころの本作。