巨匠ロメールの撮影現場で愛を育む…レイモン・ドゥパルドンの『旅する写真家』本編映像
また、その映像には、アラン・ドロンやジャン=リュック・ゴダール、ネルソン・マンデラの姿なども収められている。
このたび到着した本編映像は、共同監督を務めたクローディーヌが、ヌーヴェルヴァーグの巨匠エリック・ロメールの元で働いていたころの貴重映像。クローディーヌは『緑の光線』(‘85)の撮影現場にて、ロメールが主演のマリー・リヴィエールやキャストらと仲良く戯れている姿を8mmカメラ「スーパー8」で撮影。
その一方で、「毎晩“緑の光線”の撮影に挑んだ」というナレーションとともに、録音技師として働くクローディーヌの姿も映し出されている。そして映像は、ドゥパルドンが出会ったばかりのクローディーヌの姿へと移り、彼女を撮影し続けるドゥパルドンの姿にクローディーヌの笑みがあふれる様子も伺うことができる。
公私にわたる伴侶・クローディーヌとの出会いについて、ドゥパルドンは「クローディーヌに出会うまで私は内向的な性格だった。しかし彼女と出会って性格も変わり、映画を喜びとして撮り続けることができるようになったんだ。彼女がいなければ、いまでもつまらない映画を撮っていたかもしれない」と語っている。
言葉がなくても伝わってくる2人の愛に、観る者の心にも暖かい陽が差すような映像となっている。