『ミッドサマー』のエンディングは「最初から頭にあった」アリ・アスター監督が明かす
しかし少し時間がたつと、ドロドロが渦巻いて『本当にこれでいいのか』という気持ちになるように作りました」と説明する。
さらに前作『ヘレディタリー/継承』同様、本作でも印象的な音楽が使われていることについて問われたアスター監督は「映画作りのなかで一番好きなのがサウンドデザインなんです」と語ると「作品に没入し、主人公のダニに感情移入してほしいと思うとき、重要になってくるのが音楽なんです」と持論を展開。さらにアスター監督にとってジョナサン・グレイザー監督の『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』や、スタンリー・キューブリック監督やジャック・タチ監督の作品が音楽的に傑出していると述べていた。
その後も、劇中に印象的に登場する絵や、色彩、ジャンルについてやハッピーエンドの解釈などディープなトークが展開。ロビン・ハーディ監督の名作映画『ウィッカーマン』との差別化について問われると「『ウィッカーマン』はとても有名な作品で僕も観ていました。でもこの作品を執筆しているときはオーバーラップするのが心配だったので、見ないようにしていたんです」とアスター監督は語る。それでも「異文化、異教徒の人々がやってきて、犠牲になるという部分では比較されやすい。