“スペシャルニーズ”の息子をもつ親だからこそ完成できた『靴ひも』監督インタビュー
彼なくしてこの映画が撮られることはなかったと思います」とネボ・キムヒの存在の大きさを表した。
また「一般の方がスペシャルニーズの人たちに対して持っているイメージに何らかの変化を起こす、映画を見た人が、スペシャルニーズの人たちのことを理解したい、という気持ちになって欲しい、そういった願いを込めて、完璧なストーリーにしたい」と思いを語り、「いざ映画作りを始めると、私にはとても簡単な作業でした。自分が何を撮りたいのか、明確に分かっていたからです。この映画で描かれることについて、私は全てを理解できるのです。いつもだと悩んだり、何バージョンか撮っておこう、ということがありますが、今回は迷いが一切なかったですね」と撮影をふり返った。
父と息子を描く本作で主人公ガディは、監督の息子を反映させたキャラクターだと言い、「劇中にも出てくるのですが、メガネをかけたままシャワーを浴びたり、出会う女性をすぐ口説いたりね(笑)。言葉遊びや、彼のユーモア、ジョークも取り入れています。映画の中でガディが読む歌の歌詞は、息子が10歳の時に書いた詩をそのまま引用しています。
愛や幸せについて、障害があると言われている10歳の子が書いた詩です」