技能実習生の過酷な実態…ベトナム人女性の覚悟と生き様描く『海辺の彼女たち』予告
実際の技能実習生や来日後に失踪した当事者、彼らを支援しているシェルターなどでの取材を重ね、脚本を執筆した。
さらにキャスティングは、ベトナムの2都市(ホーチミン、ハノイ)でオーディションを実施。100名以上の候補者のなかから選ばれた3名のベトナム人女性を主人公に迎え、リアリティにこだわり抜いた、ドキュメンタリーとフィクションを越境する物語が誕生した。
昨年、世界でも有数の若手監督の登竜門であるサンセバスチャン国際映画祭・新人監督部門に選出され、その後に東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門で凱旋上映されるなど、国内外の映画祭で注目を集めている。
サンセバスチャン国際映画祭選考委員のロベルト・クエト氏は「メロドラマ的な要素やステレオタイプな設定を一切避けた『海辺の彼女たち』は心揺れるラストシーンへと向かう強烈で実直な旅だ」と激賞し、ハリウッド・レポーター誌では「彼女たちの勇気と決意に捧げた、厳かで美しい詩」という賛辞が贈られている。予告編と併せて解禁されたポスタービジュアルは、寒空と真冬の海を背景に、3人の女性たちの働く姿とともに、「生きていく。この世界で――」という内なる覚悟を感じさせるコピーが添えられている。