面白さの秘密は? 『カールじいさん』プロデューサーが明かすピクサー映画の作り方
彼自身、一人でいるのが好き、ということも関係しているみたいだね。そして、次のきっかけとなったのは、ピートが偶然描いたある絵なんだ。老人が風船を持っているというもので、すごく笑える絵だった。その絵と空飛ぶ城の発想を混ぜ合わせて、結果的に老人が家を飛ばすという物語になったんだ」。
何と!仕事からの逃避願望が新たな仕事へのアイディアを生むとは、何と言うクリエイティビティ…“サラリーマンの鑑”である(涙)。こうして、ぼんやりとしたアイディアが物語となり、いよいよピクサー作品として映画となるにはどんなプロセスを踏むのか?ここでリヴェラ氏の口から、ピクサーの“チーフ・クリエイティブ・オフィサー”ジョン・ラセターの名が。
「映画作りの最初の段階、“ラフな鼓動”とでも言うのかな、作品の大まかなコンセプトが決まった時点で、ピートとボブ・ピーターソン(本作の共同監督・脚本)がプレゼンテーションを行ったんだ。その場にはジョン・ラセターやエド・キャットムル(ピクサー社長)、アンドリュー・スタントン(『ウォーリー』などを監督)がいて、その時点では視覚的なものは一切なかったので、とにかく内容を伝えたんだ。
カール・フレドリクセン(=カールじいさん)