2021年7月31日 17:00
『犬部!』殺処分&多頭飼育崩壊ゼロを目指すには?人間と動物の共生を一緒に考える<アーカイブ>
山田「異端児というよりは、動物保護をする獣医さんと、飼い猫・飼い犬だけをやる獣医さんとでちょっと分断が起こっているといいますか。よく太田さんもお話しますが、例えば、杉並にある太田さんの動物病院から埼玉の崩壊現場に助けに行くとします。車で東京から埼玉まで走っている間にも動物病院はいっぱいあるわけなんです、現場の近所に。本来ならば、近所の獣医が助けてあげればもっと早く済むことなんだけれど、周りに助けてくれる人がいないから東京からわざわざ行く。日本にいま、大体3万人ぐらい獣医がいて動物病院が1万ぐらいある。その皆がちょっとずつ保護猫・保護犬を助ける社会になればいいのですが…。
動物愛護先進国のイギリスなどの動物病院では、自分たちの仕事の1割ぐらい保護猫・保護犬のために働いてもいいと思っている、それが常識みたいになっています。だから、子猫を拾ったとしてもその地域の動物病院にまず連れていって、ということが可能なんです。
特別な獣医だけが活躍するんじゃなくて、利益の一部は保護猫・保護犬に使ってもいいよね、という感じ。それを保障する団体もあるので、システムとしてはそういう形を日本も導入できればいいなと思っています。