2021年9月15日 16:00
犬童一心監督が“ダンサー”田中泯を描く『名付けようのない踊り』釜山映画祭に正式出品
本作が唯一の日本映画となる。
なお、犬童監督の作品が釜山国際映画祭で上映されるのは、『メゾン・ド・ヒミコ』『グーグーだって猫である』に続き、本作が3度目だ。
コメント
田中泯
初めての映画出演が57歳。『たそがれ清兵衛』という侍映画で、時代に翻弄された剣豪の侍を演じました。その後に『メゾン・ド・ヒミコ』という映画でトランスジェンダーのヒミコ役を僕に要求してきたのが犬童一心監督でした。以来、犬童監督は僕の踊りをとにかくたくさん見続けてくれた観客の一人でありました。さて…僕は一人のダンサーです。僕を知る人は映画の中の俳優の田中泯を知っている人が大多数かと思います。
でも僕は踊りに心の底から惚れたダンサーです。戦後の日本が、いや世界中が変わろうとしていた60年代から僕なりに続けてきたわがままな表現が、カラダだけで存在を表わすダンスでした。こんな形で僕の人生の大事な一部分が映画になっていることを、今の僕にはどこか恥ずかしく嬉しい気持ちがしています。犬童監督の作品として多くの人にダンサーの生きる一例を見てもらえると嬉しいかな…と思います!
犬童一心監督
『名付けようのない踊り』が釜山国際映画祭で上映される日をずっと心に描いていたので、本当に嬉しいです。