2022年4月30日 17:00
軍人の妻たちに感銘…監督が製作秘話を明かす『シング・ア・ソング!』
さらに、カッタネオ監督が最も力を注いだのは「音楽が持つ感情に迫るパワーと、共に歌うことのカタルシスを称える映画を作る」という方向性。何百もの曲の中から選び出していったそうで、「ロックや現代的なポップスも検討したのですが、その度に80年代のテクノポップの名曲に戻ってきました。それは主人公の青春時代の音楽であり、軍隊生活の厳しさと相まってユーモラスさを作り出してくれました」と明かす。
加えて本物のサウンドを表現するために、合唱パートは撮影現場でのライブ録音となった。クライマックスで歌われる楽曲は事前リハーサルを行ったものの、合唱グループを組んだばかりの初期に歌われる楽曲については、荒削りな自然さを大切にするため、リハーサルなしで本番収録を行うというこだわりも。
物語の核となるケイト役のクリスティン・スコット・トーマスとリサ役のシャロン・ホーガンについては「二人とも才能豊かな俳優」と言い、「撮影現場では、様々な場面での感情を掘り下げたり、お互いに刺激し合ってやり取りの中に笑いを見つけたりと、創意工夫を見せてくれました」と賞嘆した。
そして映画同様、キャスト陣の団結力が合唱によって高まっていくのを実感したというカッタネオ監督。