また、途中に挿入される「かつて歩んだ道…」「心動かされた日々」というコピーの通り、感染症のSARS、カンフー、ジョン・ウー作品のパロディ、株の話、チャウ・シンチーの名セリフなど、七話の魅力たっぷりのシーンが続く。全編を彩るイギリスの古い歌曲「LONG LONG AGO」(邦題は「久しき昔」「思い出」等といわれる)が、見る人の香港への郷愁を誘う。歌っているのはアシュリー・ラム。幼い頃から声楽、ピアノ、フルートに親しんできた彼女は、本作の「回帰」の中で、移住前に伝統的な香港の家屋(唐楼)で祖父と暮らす、孫のチューを演じている。